【広尾学園中学校・法政大学第二中学校の中学入試に出た本】『金の角持つ子どもたち』(藤岡陽子)は「どんな本なのか」「小中学生向けの本なのか」「中学・高校受験生におすすめか」を教えちゃいます。
また『金の角持つ子どもたち』と合わせて読みたいおすすめ本、中学・高校受験で出題された本から、同じ作家の本や同じテーマの本も紹介しています。
茶箱
中学受験を主題にした、涙が止まらない感動物語よ
『金の角持つ子どもたち』
【著者】藤岡陽子
【出版社】集英社
【文庫出版年】2021年
*アマゾンに試し読みあります
『金の角持つ子どもたち』の中学受験出題情報
★2023年、広尾学園中(第1回)・法政大学第二中学校(第1回)の中学入試で出題されました
出題箇所
広尾学園中
第二章 「自分史上最高の夏」より
法政大学第二中学校
第一章「もう一度、ヨーイドン」より
★2022年には、山脇学園中学校、サレジオ学院中学校、専修大学松戸中学校で出題されています。
▼2023年中学受験で出題された本をまとめた記事も合わせて読んでみてくださいね
『金の角持つ子どもたち』のおすすめポイント
●『金の角持つ子どもたち』は大人向けの本だが、中学受験が主題になった小説なので、小学生高学年でも一冊丸ごと共感しながら読める
(ただし分量は多い。文庫で288ページある)
●3つの連作中編小説として読める
●中学受験を主題として人の心を書き出した感動物語
●受験生の小学6年の男子を中心に、受験生の母親、受験生の通う塾の先生が主人公になる
●子どもの受験への向き合い方が清々しい
●受験生を取り巻く大人たちの本音が見える
●外からは見えない、人がもつ「心の傷」を知る
茶箱
とにかく涙が止まらない!号泣ものの物語 子どもも、大人も心の傷をもっているからこそ強くなって成長できると信じたい
社会のなかで恵まれている人にはもちろん、つまづいてしまった人にも生きる勇気を与えてくれる物語だった
『金の角持つ子どもたち』テーマ・主題
●中学受験
●成長
●子どもの繊細な気持ち
●親子・兄妹・兄弟関係
●人が抱える目には見えない心の傷
『金の角持つ子どもたち』主人公はどんな人?
章ごとに主人公が変わります
第一章 「もう一度、ヨーイドン」
中学受験生俊介の母、菜月の物語
第二章 「自分史上最高の夏」
この本の主人公ともいえる中学受験生の男子 小学6年生俊介の物語
第三章 「金の角持つ子どもたち」
中学受験生俊介が通う塾の講師、加地36歳の物語
『金の角持つ子どもたち』の対象年代
●文章量は多いが、小学生高学年から読める
というか、子どもにも大人にも、ぜひ読んでほしい
『金の角持つ子どもたち』本の内容
●3つの連作中編集
頑張るあなたへのエール!
金の角。それは、未来を指し示す希望の光。突然、中学受験を決意した小6の俊介。その頑張りに周囲も変化していき──。いきなり文庫!
「サッカーをやめて、塾に通いたい」小6になる俊介は、突然、両親にそう打ち明ける。日本最難関と言われる中学を受験したいのだ、と。難聴の妹・美音の小学校入学を控え、家計も厳しい中、息子の夢を応援することを両親は決意。俊介の塾通いが始まる。だが、彼には誰にも言えない"秘密"があって……。人は挑むことで自分を変えることができる。未来を切り開こうと奮闘する人々を描く、感動の長編小説。
『金の角持つ子どもたち』とあわせて読みたいおすすめ本
同じ作家編:藤岡陽子さん
『跳べ!暁』
【出版社】ポプラ社
*アマゾンに試し読みあり
茶箱
親の事情で転校した中学生の少女が、悩みを抱えた仲間とともにバスケットボール部で青春する物語よ。
2021年、聖ドミニコ学園中学の中学入試で出題されました。
茶箱
こんなにもいろんな立場の子どもたちがいるんだな~と、同じように見えるクラスメイトも、ひとりひとり違っていて、それぞれ心の内にそっと抱えているものがあるのかもしれないんだと改めて思いしらされる
幸せで何不自由のない子どもにこそ読んでほしい一冊
母親を病で失い、会社を退職した父親と実家のある田舎へ越してきた14歳の暁。バスケットに情熱を燃やしていたものの、転校先に女子バスケット部はない。そこで暁は、学年イチの秀才で運動神経ゼロの欣子、不法滞在の身でほとんど学校に来ていないタンザニア人のブミリアたちと女子バスケット部を立ち上げる。初心者の集まりだったチームに苦心する暁たちの前に一人の少女が現れる。それが、暁と本田薫との出会いだった。
同じテーマ編:心の傷を知る
竹下和男『お弁当を作ったら』
●お弁当にまつわる8つの物語
●子ども(小学生・クラスメイト)から、大人(先生)が代わる代わる主人公になる連作短編集
●心に悩みや傷を抱える人たちの気持ちが伝わる感動物語
【出版社】共同通信社
2022年、頴明館中学校の入試で出題されました。
出題された短編
小学6年生、中学受験の勉強で忙しいヒデトの物語
茶箱
一見地味な本だけどおすすめ!
受験生ヒデトの物語もよかったし、ひとり親家庭の子どもや、体形に悩みのある子どもなど、他の子どもたちの物語も心にグッとくるものばかりだったわ
見えない「人の心」を知る難しさがわかるいい物語ばかりよ
2001年に香川県のとある小学校で始まった「弁当の日」。
買い出しから調理、箱詰め、後片付けまですべて子どもだけで行った弁当を、給食の代わりに持たせる取り組みです。
この取り組みが、子どもの自立・成長を促し、家庭環境、地域環境改善の大きなきっかけになるとして注目を浴び、現在1300以上の小・中・高校、大学で実践されています。
「弁当の日」で実際に生まれたエピソードをもとにした8編のショート・ストーリー。大人と子どもの成長の物語です。
紹介した本のまとめ
茶箱
気になったら、朝読書の時間に読んでみてね
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