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中学・高校入試で出題された本を読む!小中学生におすすめ朝読書本探し

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小野寺史宜『とにもかくにもごはん』【感想】こども食堂って知ってる?

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茶箱

こども食堂をめぐる心あたたまる物語だったわ

 

自分がみえてない社会はないわけじゃない。

自分がみえていない人はいないわけじゃない。

 

もし自分が幸せなら、その幸せを社会に役立てられないだろうか?

 

子ども食堂を知らない人には、ぜひ読んでほしいおすすめ本を紹介します。

 

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『とにもかくにもごはん』

 


とにもかくにもごはん

 

【著者】小野寺史宜

【出版社】講談社

 

自分が恵まれてると思うならそれを周りに還元しろ。

よりよく活かす努力をしろ。

(p.69)

 

▶▶裕福な家庭に育った鈴彦くんが小さなころから父に言われていた言葉

 

困っている人は見えている人だけではない

 

子ども食堂って知ってますか?

 

-「子供食堂」とは? -
   近年、地域住民等による民間発の取組として無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する子供食堂等が広まっており、家庭における共食が難しい子供たちに対し、共食の機会を提供する取組が増えています。

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と連携した地域における食育の推進」)

 

この本に登場する「クロード子ども食堂」とは?

●一食の価格➡子どもは無料、大人は300円

●ボランティアで運営

●提供日は月2回

●利用する子は受付で名前を書く(アレルギーの確認)

 

利用する人は子ども、その子どもの親、近所に住む大人もいます。

彼らのバックグラウンドはいろいろです。

 

困っている子どもだけでなく、子ども食堂にボランティアで参加している主婦、大学生にも光があたっているのがこの本の魅力です。

 

私は大学3年生の二人、鈴彦くんと凪穂ちゃんのボランティアへの考え方の違いがおもしろかったです。

 

特に、社長の息子で就職は親の後を継ぐことが決まっている鈴彦くんの生き方は、自分が恵まれていると思う人にぜひ知ってほしいです。

 

力のある人が社会にどう貢献していくのかは、寄付や社会貢献の意識があまりない日本人がこれからは考えていくべきことなのかもしれないなと感じます。

 

凪穂ちゃんの就活のためにボランティアをしているのも理解できます。

打算であっても、役立っているならいいんじゃないかな。

何もしないよりは全然いいと思います。

 

また、本のなかで、同じように裕福な環境にいる子ども食堂の建物のオーナー黒沼さん(資産家)の言葉も印象的です。

 

困っている人は、いるんだな。普段は見えないけれど。

(p196)

 

裕福な黒沼さんの周りにはきっと食事に困る人なんていなかったに違いありません。

 

年齢は違えど、同じ裕福な家庭にいる鈴彦くんと黒沼さんの意識の違いもおもしろいですよね。

 

黒沼さんのように、人は実際に自分が困ったり、自分の目でその実態を見たりしないと、問題を実感できるのは難しいと思います。

 

災害も頭でわかっていながら、実際に体験しないとわからないことがたくさんありますし、真剣にそのことに取り組むことは難しいですよね。

 

食事ができない子がいるという現状を理解できない、実感できない人もいると思います。

 

ぜひ、この本を読んで、実際に見えない世界をのぞいてみてください。

 

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茶箱

本の内容がすべてじゃないけれど、まったく知らないよりはマシよね

  

あらすじ

 

 

10編の連作短編集

「クロード子ども食堂」に関わるひとたちが順番に主人公になっていきます。

 

子どもだけでなく、運営する大人や、子どもの親も主人公になった短編もあります。

 

大人向けの内容ですが、子どもが主人公の短編なら子どもも共感できる内容です。

 

心があったかくなる話ばかりでした。

 

午後5時開店、午後8時閉店。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さんは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、
娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。
みんないろいろあるけれど、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず。

やさしくって、おいしくって、心にしみる。
子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい。

【引用:アマゾン『とにもかくにもごはん』より】

 

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茶箱

ひとつの食堂にもいろんな人が集まる 

社会には自分の想像のつかない生き方をしている人もいるんだな

 

次に読みたいおすすめ本

 

給食をつくるため小学校の学校給食の調理員として働くことになったシェフ佐々目宗。

 

彼が小学校で実際に見た子どもたちは、幸せでいっぱいだけではなかった。

 

『給食のおにいさん』

 


給食のおにいさん (幻冬舎文庫)

 

教室に入れない保健室登校の子ども、親から食事を十分にもらえない子ども、親からの期待が大きすぎるストレスを抱えた子どもも登場する。

 

つらい立場にいる子どもの気持ちや親に配慮しながら対応する、先生や栄養職員さんなどの優しさや手助けにグッとくる物語。

 

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茶箱

給食からみえる小学生の姿は驚くものだったわ 

 

【著者】 遠藤彩見

【出版社】幻冬舎文庫

 

コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペアレントまで現れて。大人になりきれない料理人は給食で子供達を救えるか?笑いと感動そしてスパイスも効いた食育&青春小説。

【引用:アマゾン『給食のおにいさん』より】

 

紹介した本リスト