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中学・高校入試で出題された本を読む!小中学生におすすめ朝読書本探し

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2021年版【中学受験で出題された小説を読もう!(女子校編)】出題箇所もチェックできる!おすすめの本11冊

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 茶箱

2021年の中学校受験(女子校)で出題された小説のなかから、おすすめの本11冊を紹介するよ

 

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実際に入試問題を解いてみて、小説のどの部分が中学入試で出題されたのかをチェックしています。

 

小説として読んでもおもしろいものばかりですので、ぜひ読んでみてください。

そして、受験勉強にも役立ててくださいね。

 

 

2021年版【中学受験出題小説を読もう!(女子校編)】

 

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東洋英和女学院中『葉桜』

 

 

【著者】橋本紡

【出版社】集英社

  

中学入試メモ

2021年東洋英和女学院中学部(A)入試で出題

 

●出題された部分:高校2年生の櫻井さんが書道教室で、恋心を抱く先生から”書”を教わる場面

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

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恋愛物語が入試に出題されるとドキドキしちゃいますよね。

 

しかも彼女の恋の相手は書道の先生!

年上の男性で奥さんもいます。それに何か秘密もあるようです。

 

「目に宿る光は真摯で、字を書くことを追い求めている。」

「ちゃんと櫛を通したはずなのに跳ねている髪があって、着ている服は色あせたポロシャツに、細いパンツ。」

 

櫻井さんが見る先生の姿の描写は、もう、恋する乙女こころがあふれちゃってます。

 

こんな文章を読んだ後、問題に答えなくちゃなのかと、なんだかシラケてしまいました(笑)

 

目の前にありながらも手の届かない切ない恋、そして恋をとおして学ぶ”書”の道。

恋をする女、櫻井さんになりきって入試問題を解くのがおすすめです。

 

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 茶箱

物語のつづきが気になって仕方ない入試問題だったわ(笑)

 

▼『葉桜』あらすじはこちら

 

高校三年生の佳奈は、書道教室の先生に長い片思いをしている。けれど、先生には奥さんがいた。叶わない思いを胸に、佳奈は日々教室で文字を書く。先生が見せた、知らなかった一面。美人で天才の妹・紗英が抱える、命のリミット。書道に打ち込む同い年の津田くん。周囲の人々に背中を押されるように佳奈のなかで何かが変わってゆく―。春から夏へ、少女から大人へ。まぶしく切ない青春恋愛小説

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

神奈川学園中『本日のメニューは』

 

 

【著者】行成薫

【出版社】集英社

 

★中学入試メモ★

 

●2021年神奈川学園中学校(A午前)入試で出題

 

●出題された短編:「おむすび狂誌曲(ラプソディー)」より

母のつくったお弁当をめぐり、母と娘のいざこざに巻き込まれたおむすび屋さんの店主結女の物語

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

母娘の喧嘩の原因は母のつくったまずいお弁当!

 

お弁当作りについて、お母さんにも言い分はあって、方向性は間違っていたとしても、母もある意味必至に生きている(食事をつくっている)のだと思うのですが。

 

料理の基本「おいしく食べてもらう」を忘れてしまっていた母。

 

受験生寄りの娘のほうではなくて、母親が自分の弱い面を打ち明ける場面が出題されました。

 

大人(親や先生)は、完璧な人間だと思っている子どもからすると、ちょっとガッカリしちゃう内容かもしれませんね。

 

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 茶箱

”姉妹のように仲のいい親子”が当たり前のようになった今どきっ子は、両親や先生を「尊敬する人」として見ていないだろうな(笑)

 

▼『本日のメニューは』あらすじはこちら

 

おいしい食べ物に関する人間ドラマが楽しめる連作短編集5編

 

入院中の父に中華そばを出前したい二人の子どもと、変わり者の大人たちが起こした奇跡(「四分間出前大作戦」)。マズメシ母に悩まされる女子高生と、おむすび屋の女性店主の愛情(「おむすび狂詩曲」)。底なし大食い男の葛藤と、デカ盛り定食を作り続ける頑固親父の秘めた過去(「闘え! マンプク食堂」)。熱々の美味しい料理と、それを取り巻く人間ドラマに食欲も涙腺も刺激される、5つの極上の物語

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

品川女子学院中『純喫茶パオーン』

 

 

【著者】椰月美智子

【出版社】角川春樹事務所

 

中学入試メモ

2021年品川女子学院中等部(第一回)入試で出題

 

●出題された部分:来人中学1年 小学校時代は仲良し3人組だった来人、圭一郎、琉生。琉生だけ別の中学校に進学し、なかなか会えなくなっていた。

そんなある日、来人の祖父母が経営する喫茶店パオーンで不思議な現象が続くようになります。

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

喫茶店パオーンに夜になると現れる顔なしオバケ、そのオバケを捕まえてみたら、ビックリ!

 

わざわざ来人のおじいちゃんとおばあちゃんの住む喫茶店を狙ったのは、オバケが誰かということを早く気づいてほしかった気持ちがあるのよね。

 

中学男子のナイーブな気持ちは、同世代の受験生にはきっと伝わるはず。

 

あ!でも出題されたのは女子校だから、おませな女の子たちは「やっぱり男子って子どもね」とバカにしちゃうかな(笑)

 

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 茶箱

自分だけ仲間はずれのように感じちゃうときって、自分に自信がないときなのよね

 

▼『純喫茶パオーン』あらすじはこちら

 

店主であるおじいちゃんおばあちゃんの孫、来人が小学校5年生、中学1年、大学1年に起こる「純喫茶パオーン」にまつわる短編3編からなる物語。

 

創業50年(おおよそ)の喫茶店「純喫茶パオーン」。トレイを持つ手がいつも小刻みに震えているのに、グラスにたっぷり、表面張力ギリギリで運ぶ「おじいちゃんの特製ミルクセーキ」と、どんなにお腹がいっぱいでも食べたくなっちゃう「おばあちゃんの魔法のナポリタン」が看板メニューだ。その店主の孫である「ぼく」が小学5年・中学1年・大学1年の頃にそれぞれ出会う不思議な事件と、人生のちょっとした真実。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

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 茶箱

『純喫茶パオーン』は2020年に私が読んだ本ベスト10冊に入る一冊よ!

 

 

昭和女子大付属中『おんぶにだっこ』

 

 

【著者】さくらももこ

【出版社】集英社

 

中学入試メモ

2021年昭和女子大学付属昭和中学校(A)入試で出題

 

●出題された部分:さくらももこ小学校1年生のときのおはなし

思いがけず自分の行為が大問題になってしまった!正直に事の真相を話せないうえに、違う人が犯人になってしまった。

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

事の大きさに気づいたとき、先生から「やった人は手をあげなさい」と言われたとき、傷ついた男の子から優しくされたとき、違う人が犯人にされたとき。

 

場面場面ごとの、当時のさくらさんの気持ちが問われます。

 

ちびまる子ちゃんの作者でもあるさくらももこさん。

ちびまる子ちゃんのマンガでもこんなお話がありそうだなと思いながら読みました。

 

自分の子どもの頃を思い出す、どこかノスタルジックな雰囲気があります。

 

もしかしたら、さくらさんと同じような経験をしている受験生もいたかもしれませんね。

 

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 茶箱

さくらさんの文章って、目の前でそのことが起こっているように想像できる面白さが魅力よ

 

▼『おんぶにだっこ』あらすじはこちら

 

ピュアな気持ちでいっぱいだった「まる子」(小学3年生)以前のさくらももこ幼年期をつづった自伝エッセイ

 

二歳になっても「あんた、いつまで飲む気だね」と言われながらも乳離れしようとせず、ニシキヘビに興奮し家にあったマムシ酒のヘビにうっとり。星が欲しくてしょうがなかった四歳は、その後あの「たまちゃん」と小学一年生の時に運命的に出会う―。人一倍ナイーブで、なぜかいつも悩んでいた幼年期。「まる子」以前のピュアな気持ちを初めて書き綴った、さくらももこの原点となる自伝エッセイ

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

横浜雙葉中『雲を紡ぐ』

 

 

【著者】伊吹有喜

【出版社】文芸春秋社

 

中学入試メモ

2021年横浜雙葉中学校の入試で出題

 

●出題された部分:学校に行けなくなっている孫の美緒が祖父と語るシーン

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

両親には理解してもらえないことも、祖父にはわかってもらえる安心感。

 

そんな雰囲気が、問題文章から伝わってきて、「あ~、おじいちゃん(おばあちゃん)に会いたいな~」としんみりしてしまうかもしれません。

 

おじいちゃんとおばあちゃんって、孫のことを褒めるのが上手いわよね。その甘い言葉だけで、孫もなんだか自分に自信をもてるようになったりしちゃう。

 

魔法使いみたいな存在なのよね。

 

学校に行けなくなるほど自分に自信のない美緒の気持ちは、思春期の女の子ならわかりやすいと思います。

 

*2021年の都立高校入試、横浜雙葉中学校以外の私立中学入試でも出題されました。

 

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 茶箱

恥ずかしながら、私もおばあちゃんからいつも「カワイイ」を連発されていたわ 

あんなに褒められたのって、あの時代だけね(笑)懐かしいわね~

 

▼『雲を紡ぐ』あらすじはこちら

 

壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか?羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布」ホームスパンをめぐる親子三代の心の糸の物語。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

 

湘南白百合中『むすぶと本。『さいごの本やさん』の長い長い終わり』

 

 

【著者】野村美月 ‏

【出版社】KADOKAWA

  

中学入試メモ

2021年湘南白百合学園中学校(四教科)入試で出題

 

●出題された短編:「『ほろびた生き物たちの図鑑』は待っていた」より 

幸本書店の閉店の知らせを聞いた老人(隣町に住む獣医さん)が訪ねてきて、書店の初代店主である幸本なつとの思い出を語る場面

  

入試問題を読んで解いてみた感想

 

幸本書店で出会った一冊の図鑑が少年の心を躍らせ、青年になったらその本が生きる勇気を与えてくれたという素敵な思い出。

 

老人の語る幸本書店で過ごした本と初代店長との幸せな思い出に、じんわりと涙がでそうになります。

 

ただ、あまり感動する物語は入試問題としてはどうなのよ!とツッコミたくなりました。

 

涙腺がユルイ子だと、涙で問題が解けなくなっちゃうのではと心配になります(笑)

 

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 茶箱

生涯大切にしたい本に出会えるなんてステキね

 

▼『むすぶと本。『さいごの本やさん』の長い長い終わり』あらすじはこちら

 

店を訪れる人々たちの思い出の本がつむぐ7つの連作短編集

 

店主の急死により、閉店フェアをすることになった幸本書店。そこに現れたのは、故人の遺言により幸本書店のすべての本を任されたという都会から来た高校生・榎木むすぶ。彼は本の声が聞こえるという。その力で、店を訪れる人々を思い出の本たちと再会させてゆく。いくつもの懐かしい出会いは、やがて亡くなった店主・幸本笑門の死の真相へも繋がってゆく―。“本の味方!”榎本むすぶが繋ぐ本と人のビブリオミステリー

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

横浜女学院中『タスキメシ』

 

 

【著者】額賀澪

【出版社】小学館

 

中学入試メモ

2021年横浜女学院中学校(A)入試で出題

 

●出題された部分:料理上手な高校生、都ちゃんの小学時代のはなし 都ちゃんが、どうして料理を始めたのか、彼女の小学校時代の辛い思い出物語

 

入試問題を読んで解いてみた

 

親のせいで辛い思いをする子どもがいます。

 

子どもたちは、自分には責任がないのに自分が悪い気がしたり、自分が頑張ればよい状況になるのではと思ったりします。

 

そんな子どもにたいして、大人や友達が良かれと思った行動、気をつかった言葉が、傷ついた子どもの心に塩をぬるようなことになってしまうことがあります。

  

子どもがこの物語を読んだときに、どっち側(気をつかう側or気をつかわれる側)の気持ちになって読むのかで、物語の印象がすごく違うものになると思います。

 

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 茶箱

何気ない一言が、人を傷つけてしまうことがあるのよね

 

▼『タスキメシ』あらすじはこちら

 

おいしい家庭料理が章タイトルに並ぶ物語。

物語の主となっているのは、都ちゃんが料理を教えてあげる同級生で陸上部の早馬くんのお話です。

 

陸上名門高校の長距離選手、眞家早馬(高3)は大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟・春馬、陸上部部長の親友助川、ライバル校の藤宮らは早馬の復帰を切実に待っている。しかし、早馬は競技からの引退を宣言。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。そのゴールの先に待っているものとは。高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写と共に、長距離走に青春を捧げる陸上青年の思いと生き様が熱く描かれる。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

三輪田学園中『水を縫う』

 

 

【著者】寺地はるな

【出版社】集英社

  

中学入試メモ

2021年三輪田学園中学校(第一回午前)入試で出題

 

●出題された部分:姉の結婚式の前日のシーン 清澄が小学校4年生の時に「自分の名前の由来」を調べたことを思い出す

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

高校1年生の刺繡が好きな男の子の清澄は、常識や普通がまかり通っている世の中を生きにくいと感じているが、好きなことは続けていこうと決心しています。

 

なんだかんだといっても、清澄君は自分を貫き通すパワーをもっている。

 

それはおなじように世の中や社会の常識を窮屈に感じている家族や仲間が身近にいるからかもしれないですね。

 

清澄君だけでなく父や母、姉、友達のくるみちゃん、それぞれの登場人物の気持ちを問われていました。

 

* 2021年千葉県の中学入試が終わったときから、一気に大注目された物語。

 

* 2021年、千葉県の市川中学、東邦大東邦中学、神奈川県の聖光学院(帰国入試)の中学入試で出題され、東京の海城中学入試でも出題されました。

 

▼関連する記事

 

▼『水を縫う』あらすじはこちら

 

「男なのに」刺繍が好きな弟の清澄。「女なのに」かわいいものが苦手な姉の水青。「愛情豊かな母親」になれなかったさつ子。「まっとうな父親」になれなかった全と、その友人・黒田。「いいお嫁さん」になるよう育てられた祖母・文枝。普通の人なんていない。普通の家族なんてない。世の中の“普通”を踏み越えていく、6人の家族の物語。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

共立女子中『かならず先に好きになるどうぶつ。』

 

 

【著者】糸井重里

【出版社】ほぼ日

 

中学入試メモ

2021年共立女子中学校(2/1入試)入試で出題

 

●出題された短編:「絵を描く人が~」で始まる詩

 

入試問題を読んで解いてみた

 

コピーライター・エッセイスト・として、カリスマ的存在の糸井重里さん。

40代以上の人にとっては、あの「徳川埋蔵金」を探し続けた男として認識しているかも(笑)

 

糸井さんの日常のちょっとしたことに「は!」と気づかされるステキ目線の詩を読み、問題に答えます。

 

詩を読み解くのって難しい気もしますが、糸井さんの詩は読みやすくわかりやすかったです。

 

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もっといろんな糸井さんの詩を読みたくなりました。

 

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 茶箱

糸井さんのもつステキな感性を感じられるわ

 

▼『かならず先に好きになるどうぶつ。』あらすじはこちら

 

かならず先に好きになるどうぶつ。たぶん、あなたも、ぼくも、そういうどうぶつだったことがある。―糸井重里が書いた1年分のことばのなかから、こころに残る「小さいことば」を選りすぐって、毎年1冊ずつ、本にしている、小さいことばシリーズ。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

山脇学園中『あめつちのうた』

 

 

【著者】朝倉 宏景

【出版社】講談社

 

中学入試メモ

2021年山脇学園中学校(A)入試で出題

 

●出題された部分:小さなころからぎこちなかった父と息子が本音で語るシーン

 

入試問題を読んで解いてみた

 

女子校の入試問題なのに、野球を題材にした物語から、父と息子の関係について問われる問題が出題されています。

なかなか、女子には理解しにくいかもしれませんね。

 

今までお互いを避けてきた父と息子(高卒社会人1年目)の会話はイタイ。

 

特に父が息子に「接し方がわからなかったんだ」と言うところは、息子じゃなくても「ギャー!」と叫びたくなります。

 

親子なのに~!そんなこと言っちゃうの?

 

でも、本当の気持ちをお互いに話さず、お互いについてわからないままよりは、ずっといいですよね。

 

受験生にとってみれば、息子の大地の気持ちを理解するのは、男の子と女の子の感じ方による違いはあるかもしれないけれど、父親の気持ちをよりは理解しやすいんじゃないかな。

 

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 茶箱

親だって、初めての子育てなんだからわからないことだらけなのよね

 

▼『あめつちのうた』あらすじはこちら

 

この夏も人生も、一度きり。

運動神経ゼロの雨宮大地は高校卒業後、野球の聖地・甲子園で働くことに。グラウンド整備を請け負う職人集団「阪神園芸」の新人として憧れの地を踏むも、仕事は失敗続き。落ち込む大地だったが、夢に向かってもがく同世代の仲間たちと出会い、自分の弱さと向き合うことを決意し――。涙の青春×お仕事小説!

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

淑徳与野中『朔と新』

 

 

【著者】いとうみく

【出版社】講談社

 

中学入試メモ

2021年淑徳与野中学校(第一回)入試で出題

 

●出題された部分:ブラインドマラソンの伴走を辞めたいという弟(新)に、兄(朔)が女の子からもらった絵を見せ、事故のバスの中で何が起こったのかを教えるシーン

 

入試問題を読んで解いてみた感想

 

だれが悪いとかじゃない。

失目した朔は、もうその先にいっていて、現在の状況を受け入れ、今できることで必死に生きようとしている。

そんな強い気持ちが伝わってくるシーンでした。

 

朔の「見るって、目に映るものだけじゃないんだよ」という言葉に、泣きそうになりました。

 

● 2020年野間児童文芸賞受賞

 

* 2021年の中学受験では多数の学校で出題され話題になった一冊。

 

*2021年の難関私立中学校の、ラサール中学、栄光学園中学、浦和明の星中学、淑徳与野中学の国語の入試問題として出題されました。

 

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 茶箱

兄弟っていいわね~

 

▼『朔と新』あらすじはこちら

 

朔は一年ぶりに家へと帰ってきた。朔と弟の新は、一昨年の大晦日、父親の故郷で正月を迎えるために高速バスで仙台に向かい、バスが横転する事故に巻き込まれた。大晦日に帰省することになったのは、新が母親とぶつかったのが原因だった。本来の予定より一日遅れでバスに乗ったことが、運命を変えたのだ。事故によって、朔は視力を失った。そして、長距離走者として注目を浴びていた新は、ランナーとしての未来を自ら閉ざし、高校に進学した後も走ることをやめた。そんな新に、突然、朔が願いを伝える。「伴走者になってもらいたいんだ、オレの」激しく抵抗する新。だが、事故に巻き込まれたのは自分のせいだという気持ちもあり、兄の願いを断ることはできなかった。かくして兄と弟は、一本のロープをにぎり、コースへと踏み出してゆく―。ブラインドマラソンは、兄弟の絆を再生するのか。

【引用:アマゾン「BOOK」データベースより】

 

まとめ

 

2021年版【中学受験で出題された小説を読もう!(女子校編)】はいかがでしたか?

 

紹介した本は入試問題として使われた一部分だけを読んでも、魅力たっぷりの本ばかりです。

 

読書を楽しむために読んでも、中学受験対策として読んでも楽しめます。

 

今回参考にした本は「2022年度受験用 中学入学試験問題集 国語編 女子・共学校」です。

 

 

紹介した本リスト