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椰月美智子『ミラーワールド』【感想】男女が逆転した世界なら男女格差社会は変わるのか?

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茶箱

男女が逆転した不思議な世界にご招待

 

毎日のように、「男」「女」と言われる社会

 

男女平等、男女格差、男女男女

 

生物的には違うんだけど、同じじゃなきゃいけない

 

なんでも、同じを求めるのって難しいな

 

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『ミラーワールド』

 


ミラーワールド (角川書店単行本)

 

【著者】椰月美智子

【出版社】KADOKAWA

 

同じ人間なんだから、どっちが上とか下とかないと思う

(p.164)

 

▶▶「女の方が上(ミラーワールドでは女尊男卑)」という母に対しての息子の言葉

 

男女が逆転した世界

 

女が外に出て働き、男が家事をして子育てをする

 

ミラーワールドでは当たり前とされている常識

 

どちらになっても結局は「男のくせに」「女のくせに」「男なら」「女なら」というセリフが飛び交う社会が存在します。

 

女性から男性への性的虐待、女性から男性へのパワハラのシーンもあります。

 

読むほどに、どちらの世界に自分は生きているのかがわからなくなってくるような錯覚になっていきます。

 

でも、男と女が逆転しても、結局は同じ不平等や格差が広がる物語になんだか笑えてきます。

 

男とか女とかは記号のようなもので、その人自身がどうなのかと考えればいいだけ。

 

男とか女で判断する、男と女という違いを盾にして問題をすりかえる

男とか女だからいうから、大事なことがわからなくなってしまう

 

それが一番危険な気がします。

 

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茶箱

人間も、男とか女とかないイタヤガイだったらいいのに(笑)

  

あらすじ

 

 

中学1年生の子どもをもつ、3つの家族を中心に物語は展開していきます。

 

「だからいつまで経っても、しょうもない女社会がなくならないのよ」

「男がお茶を汲むという古い考えはもうやめたほうがいい」
女が外で稼いで、男は家を守る。それが当たり前となった男女反転世界。池ヶ谷良夫は学童保育で働きながら主夫をこなし、中林進は勤務医の妻と中学生の娘と息子のために尽くし、澄田隆司は妻の実家に婿入りし義父とともに理容室を営んでいた。それぞれが息苦しく理不尽を抱きながら、妻と子を支えようと毎日奮闘してきた。そんななか、ある生徒が塾帰りの夜道で何者かに襲われてしまう……。

【引用:アマゾン『ミラーワールド』より】

 

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茶箱

男女の格差だけでなく、大人社会のいやらしさや、性的暴力シーンもあり、”心が温かくなる”とはいえない物語

好き嫌いは分かれると思うけれど、実際に読んでみて、それぞれ好き嫌いを判断してほしい一冊だったわ

  

次に読みたいおすすめ本

 

現実の世界にもどって、女の家事に育児に振り回される生き方について読んでみませんか?

 

『対岸の家事』

 


対岸の家事 (講談社文庫)

 

女としての生き方に懸命に立ち向かいながらも、仲間をつくり、前向きになっていく女性たちのたくましい姿にスカっとします。

 

育児休業の男性も活躍するので、男性にも読んでほしい一冊です。

 

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茶箱

夫婦で一緒に読むのもいいかも

 

 

【著者】朱野帰子

【出版社】講談社

 

家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。

【引用:アマゾン『対岸の家事』より】

 

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