茶箱
テレビ番組「東大王」に出てきそうなキャラが登場
小説にもイケメンや王子キャラは必要よね
『無限の中心』まはら三桃
【著者】まはら三桃
【出版社】講談社
中学入試、中学受験の世界では知らない人はいないだろうレベルで有名な、まはら三桃さん
どの作品も人気ありますよね
中学入試に出題された小説『白をつなぐ』『疾風の女子マネ』『思いはいのり、言葉はつばさ』『たまごを持つように』『奮闘するたすく』などのように、小学生、中学生、高校生のリアルな姿を上手に描き出す作者です。
茶箱
『無限の中心』は、入試のためというよりも、小説をテレビドラマのように楽しめる物語なので、読書初心者にも読みやすい小説だよ
あらすじ・読みどころ
数学というより算数が苦手な野崎とわちゃん
小学校の同級生だった美織に頼まれて新聞部の助っ人として、取材に向かった数学研究部では、解きかけの問題がなぜか解かれている「木曜日のミステリー」事件が起こっていた。
だれが問題を解いているのか?
不思議がる部員たちだが、その回答を見たとわちゃんは、その問題を解いた人物にピン!とくる
茶箱
数学研究部ってすごくインテリでオタクぽい感じがするわ
部員はイケメン(ファッションセンスがいまいち)と、ピアノの天才王子、相撲部と掛け持ちのどすこい君の3人といったユニークなメンバーよ
● 秘密が言い出せない弱さから脱却するとわちゃん
● 同じ数学を愛する気持ちをもつ者同士の絆
● 何かに夢中になる楽しさ
本の世界に入って想像力を鍛える
本の世界に入りこんで、自分が本の登場人物になったらどうするかを考えてみました。
友達に言いにくい秘密ってある?
茶箱
大人になればなるほど、秘密は増えます
若い頃は、秘密を抱えている自分が恥ずかしかったり、言えない自分は弱いんじゃないか、ばれたらどうなるのかな?と不安になったりしたわ
それが年をとるにつれて、言わなくていいことは言わなくてもいいじゃないと開きなおってくるんだけどね(笑)
まあ、秘密は明らかにしなくても犯罪でもないだろうし、考えすぎちゃいけないわね
何かに夢中になってる?
茶箱
食べるのも寝るのも、もったいないくらいに何かに夢中になることってあるわ
あの魔法にかかったような興奮状態ってすごいわよね
高校生くらいだとその集中力がピークなのかしら?
どんなに育った環境が違っても、考え方がちがっても、夢中になれるものが同じもの同士に生まれる絆があるのもうれしいよね
とわちゃんの意識の変化は?
茶箱
のほほんと高校生生活を送っていたとわちゃんも、数学研究部のメンバーや謎の少年の数学に夢中になっている姿をみてどんどん変わっていくのよ
だれかの頑張りは伝染するのよね
『無限の中心』まはら三桃 役立つちょこっとメモ
●主人公:高校1年生女子 とわちゃん
●舞台:主に学校
●本の長さ:253ページ(単行本)
●フリガナ:難しい漢字にあり
●初版:2020年6月
●作者のまはらさんは1966年生まれ。2011年に『おとうさんの手』(講談社)が、2016年には『白をつなぐ』(小学館)が読書感想画中央コンクール指定図書に選定される。『鉄のしぶきがはねる』(講談社)で2012年坪田譲治文学賞、2013年にJBBY賞を受賞した。2018年『奮闘するたすく』(講談社)が青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選定される
茶箱
数学に夢中になる男子たちの姿は、とわちゃんの長年の”むずむずした”気持ちを溶かしていくの
そして会ったこともない、育った環境も違うけれど通じ合うものがある、同じ数学を愛する男たちの友情もさわやかだったわ
テレビドラマを見るように「小説を読むのっておもしろい」と思える本よ
*読みどころや想像の世界は、あくまでも私個人の意見です。
続けて学ぶための本は?
まはら三桃さんの中学入試に出題された小説を読みたい
▼▼まはらさんのおすすめ小説本
数学を愛する気持ちを理解したいと思ったら読みたい
▼▼本『数の悪魔 算数・数学が楽しくなる12夜』がおすすめ
特に算数・数学が苦手な人におすすめ 小学生でも十分理解できる読みやすい本です。