【中学入試に出た本】岩瀬成子さんの『ひみつの犬 』を読みました。「どんな本なのか」「中学・高校受験生におすすめか」を教えちゃいます。
また『ひみつの犬 』と合わせて読みたいおすすめ本、中学・高校受験で出題された本から、同じ作家の本や同じテーマの本も紹介しています。
茶箱
正しく生きている優等生におすすめ本だったよ
『ひみつの犬』
【著者】岩瀬成子
【出版社】岩崎書店
【出版年月】2022年10月
『ひみつの犬 』の中学受験出題情報
★2023年2月、桜蔭中学校の中学入試で出題されました
出題箇所は、物語後半の「ショッピングセンターの前でおばあちゃん(今井さん)と出会うシーンから、土手のベンチでのお姉ちゃんとの会話のシーン」です。
▼2023年中学受験で出題された本をまとめた記事も合わせて読んでみてくださいね
『ひみつの犬 』のおすすめ度
1 おすすめ、ぜひ読んでみて
野間児童文芸賞、小学館文学賞 、産経児童出版文化賞大賞 、坪田譲治文学賞受賞を受賞している岩瀬成子さんの本です。
正しいこととは何か?
親切なこととは何か?
人助けとは何か?
がんばるって何?
それらは自己満足なんじゃないか?
友達や家族、学校の先生との会話、関りのなかで、ふと「あれ?」と思い不安になることってありますよね。
そんな気持ちを真正面から突き詰めてくる物語でした。
児童書だけど、中学生や高校生、大人も共感できる内容になっています。
文庫本になったら、子どもだけじゃなく、いろんな人に読んでもらえるんじゃないかなと思える本でした。
自分は正しい、真面目、いい子だと思っている優等生におすすめの本です。
『ひみつの犬 』を実際に読んでみた主観的な判断ですので、参考にしてください。
*おすすめ度は三段階になっています
①おすすめ、ぜひ読んでみて
②読んでみて
③時間があれば読んでみて
本のテーマ・主題
●正しいこととはなにか?
主人公はどんな人?
◆小学5年生の羽美ちゃん
本の内容
長編小説
小学5年生の羽美は、黒が好きで、服も持ち物も黒。
同じマンションに引っ越してきた細田くんの相談にのるうちに、まわりで起きた事件が気になり、その真相をつきとめるべく、犯人さがしにのめりこんでゆく。
パトカー、誘拐、空き巣、カエンビン、へんな手紙……複雑に謎がからみあう。
とりまく大人たちの間でさまざまな問題にぶつかる、羽美、細田くんとトミオ。
ゆれる心境をこまやかに描く。
心に響いた言葉・フレーズ
「親切にしてあげるほうはいい気持になれるけど、ずっと親切にされるのって苦しいかもしれないから」
【p.240 お姉ちゃんの言葉】
あわせて読みたいおすすめ本:同じ作家編
作家:岩瀬成子さん
2021年2月、日本女子大学付属中学校の入試で出題されたのは、岩瀬成子さんの『そのぬくもりはきえない』でした。
『そのぬくもりはきえない』は、2008年に日本児童文学者協会・協会賞、全国学校図書館協議会・選定図書、日本図書館協会選定図書を受賞しています。
お母さんから「あなたのため」といろんなことを決められてしまう波ちゃん(小学校4年生)の物語です。
『ひみつの犬』と合わせて読むのを、おすすめします。
あわせて読みたいおすすめ本:同じテーマ編
テーマ:正しいこととは?
2021年の公文国際中学校の中学入試で出題された本、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』をおすすめします。
短編集ですが、当たり前のことって「当たり前なのか?」を考えさせられる物語です。
表紙が可愛いのもおすすめ理由です(笑)
紹介した本のまとめ
茶箱
気になったら、朝読書の時間に読んでみてね
●岩瀬成子さんの正しいこととは何か?をかんがえさせられる優等生におすすめの本
●岩瀬成子さんのお母さんのつくったレールに乗るのがつらい小学4年生波ちゃんの物語
●常識をふっとばす伊坂幸太郎さんの本
▼2023年中学受験で出題された本をまとめた記事も合わせて読んでみてくださいね