茶箱
【春に読みたい本】おすすめ10冊を紹介するわ
【春に読みたい本】を選ぶ基準にしたのは3点です。
①春の暖かさや気持ちのいい空気が感じられる本
②新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
③恋がしたくなる本
茶箱
ウキウキする気持ち、春のきらめきを感じるする本を選んでいるわよ
- 『葉桜』
- 『ガラスの海を渡る舟』
- 『ルーム・オブ・ワンダー』
- 『ミュゲ書房』
- 『雲を紡ぐ』
- 『女神のサラダ』
- 『今日のハチミツ、あしたの私』
- 『吹部!』
- 『純愛モラトリアム』
- 『ホリーガーデン』
- 【春に読みたい本】10冊のまとめ
『葉桜』
【著者】橋本紡
【出版社】集英社
● 恋がしたくなる本
● 報われない恋すらすがすがしい物語
● 中学入試で出題された
主人公:高校3年生の佳奈
佳奈は、小学生から通っている書道教室の先生が好き。
でも先生には奥さんがいるし、先生は現実世界に生きている感が少ない人でつかみどころがない。
そう、佳奈の恋は報われない恋なのです。
大人の女性が同じ立場で恋をするのと、女子高校生の恋ってぜんぜん違います。
切なさも、悲しさも、辛さも、とにかくキラキラ、すがすがしくみずみずしいのです。
どうにもならない報われない恋であっても、恋をする幸せってあるんだな。
そして書道の先生の描写がとってもステキなんです。
私もこんな先生がいたらぜったい恋をしちゃうな~とキュンとしながら読めます。
★中学受験情報
『葉桜』は2021年東洋英和女学院中学部(A)入試で出題されました。
●出題された部分:高校2年生の櫻井さんが書道教室で、恋心を抱く先生から”書”を教わる場面
茶箱
「切ない恋でも、恋をしないよりはいいわ~」と素敵な恋をしたくなる本よ
いつかこの切ない恋を懐かしむ日々がくるのよね
『ガラスの海を渡る舟』
【著者】寺地はるな
【出版社】PHP研究所
● 新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
● 兄と妹の絆の物語
● みんなが同じではないと教えてくれる
主人公:兄の道と妹の羽衣子
妹の羽衣子は、兄の道は協調したり共感したりできないが、人と違うなにかをもっているような気がしている。
一方で、自分は何事もそつなくこなせるが、突出した「何か」がなく個性がないと感じています。
自分らしく生きたい、自分らしさを主張したい妹と、常にマイペースの兄。
正反対の性格である兄と妹は互いに苦手意識を抱いていて、祖父のガラス工房をふたりで引き継いでからも、衝突が絶えません。
でもガラス工房を続けていきたいという同じ想いは、二人を徐々に近づけていきます。
ふたりの祖父の「みんな同じのほうが不自然なんだ」という言葉が心に響く物語です。
茶箱
不器用なふたりの兄妹が一生懸命に生きる姿は清々しいわ
『ルーム・オブ・ワンダー』
【著者】ジュリアン・サンドレル (著), 高橋 啓 (翻訳)
【出版社】NHK出版
● 新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
● 子どもを愛する母と母を愛する子どもの絆の物語
● 知らない世界をめぐる楽しさ
主人公:ひとり息子をもつシングルマザーのテルマ
テルマはシングルマザー。
テルマの生きがいは、12歳になるひとり息子ルイと仕事。
ある冬の朝、ルイがテルマの目の前で交通事故に遭ってしまい昏睡状態に。
目が覚めるかわからないルイに残された時間はわずかだと医師から告げられてしまう。
絶望のなか見つけたルイの「不思議(ワンダー)手帳」。
ルイに刺激を与えようと、ルイの代わりにテルマは手帳に書かれたことを実行してルイに刺激を与えようと思いつきます。
ルイのために始めた体験は、彼女の生き方をどんどん変えていきます。
ピンチになるまで本当に大切なものに気づいていなかったテルマの姿は、自分と似ていると感じてしまう人も多いはずです。
茶箱
困ったときに助けてくれた人たち、その時に感じた愛は忘れられないわよね
『ミュゲ書房』
【著者】伊藤調
【出版社】KADOKAWA
● 春の暖かさや気持ちのいい空気が感じられる本
● ステキな本屋さんと出会える
● 自分らしい生きる素敵さ
主人公:若手編集者の宮本章
祖父の亡くなった後、北海道にある大正時代の洋館を改装した書店・ミュゲ書房本屋さんを受け継いだ元編集者の宮本さん。
東京の大手出版社で挫折を経験した彼が、周りの人たちの協力を得てミュゲ書房とともに再生していきます。
人のさりげない優しさの、人との関わりから生まれるチャンスを感じる物語です。
こんな素敵な本屋さんが近所にあればいいのにと、だれもが感じてしまうはず!
ミュゲ書房で本を選んでいる自分を想像するとウットリ。気持ちよくなってしまいます。
本と相性のいい、おいしいお菓子が登場するのも魅力です。
茶箱
人と人の繋がりって、自分が弱っているときに身に染みるものなのよ
『雲を紡ぐ』
【著者】伊吹 有喜
【出版社】文芸春秋社
● 春の暖かさや気持ちのいい空気が感じられる本
● 絡まって切れつつある家族の絆の物語
● 2021年中学入試で頻出された一冊
主人公:いじめにあい学校に行けない高校生の美緒ちゃん
学校でも家庭にも自分の居場所を見つけられない美緒は、ほとんど会ったことのない祖父のもとへ家出します。
祖父と暮らし、祖父の職人仕事「ホームスパン(羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織る)」の手伝いを始めた美緒は、新天地で暮らすことで自分自身を見直すようになります。
両親との関係が雪解けのように少しずつ溶けていき、凝り固まった自分の心も緩やかに溶け暖まっていきます。
美緒の成長は、春の訪れを感じさせます。
★中学受験情報
『雲を紡ぐ』は2021年の都立高校入試、2021年横浜雙葉中学校などの私立中学入試で出題されました。
●横浜雙葉中で出題された部分:学校に行けなくなっている孫の美緒が祖父と語るシーン
茶箱
思春期の傷つきやすい、壊れやすい、もろい心が上手く書かれている物語よ
『女神のサラダ』
【著者】瀧羽麻子
【出版社】光文社
● 新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
● 8つの農業に関わる女性の短編集
● 心があたたまり、前向きになれる物語
主人公:全国各地のさまざまな年代の農業に関わる女性たち8人
会社を辞めてしまった女性、定年退職した男性と意志の疎通がうまくいかない女性、旦那さんの実家で農業を始める女性など、人生につまづいた8人の女性たち。
そんな彼女たちが野菜・農業をきっかけに、前向きな人生を歩みだす物語です。
彼女たちの頑張りに触発され、明日からまたがんばろう!という気持ちになれます。
茶箱
野菜たっぷりのサラダボールを食べたくなる本よ
『今日のハチミツ、あしたの私』
【著者】寺地はるな
【出版社】角川春樹事務所
● 新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
● 底力があるカッコいい女性の物語
● 新しい土地で新しい人間関係で始める一歩
主人公:30歳になった女性、碧
恋人と彼の故郷に帰ったら、彼の父から難題を押し付けられ、それをクリアしないと結婚させないと言われる碧。
なんだか昔話のような展開から物語は始まります。
碧が慣れない土地で、慣れない仕事をガッツでこなしていくのがこの物語のおもしろさです。
頼りない婚約者を後目に、知り合った人たちの優しさをパワーにして、どんどん彼女は強くなっていきます。
なんと碧新しい恋も動き出しそうな予感も。
女性の強さが幸運をぐっと引き寄せ、彼女や彼女の周りもどんどん明るくなっていく物語です。
茶箱
自分が楽しくなると周りも楽しくなる、ワクワク感は伝染していくのよね
『吹部!』
【著者】赤澤 竜也(著)
【出版社】KADOKAWA
● 新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
● ワガママでクセの強い顧問に苦戦する吹奏楽部の物語
● 部活でみんなの心がひとつになる楽しさ
主人公:高校2年生、吹奏楽部の沙耶ちゃん
新しいことが始まる春!
ワクワクする新学期に、吹奏楽部の顧問にやってきたのはクセのつよい男性教師だった。
大人なのにワガママな顧問ミタセンに、生徒たちは振り回されることに!
部員を集めるのに必死レベルの吹奏楽部なのに、ミタセンの目標は「全国大会出場!」だというのです。
お互いの力を出し合い、仲間として団結していく吹奏楽部の部員たちは、青春真っただ中。
生徒ひとりひとりが光り輝いていてみえる物語です。
沙耶ちゃんと幼なじみの西大寺くんの関係も気になっちゃいます。
「吹部」赤澤竜也
— 茶箱 ℂℍ𝔸𝔹𝔸ℂ𝕆 本とお菓子を愛する (@pooh70inu) August 23, 2020
高校吹奏楽部の青春物語であり、顧問ミタセンの夢を叶える物語🎺
不思議なことに真剣に何かに取り組めば取り組むほど起こる葛藤や事件。
思春期真っ只中の若者たちよ、それが人生だ‼️
でもそれが経験になり糧になる
一気読み😺彼らの青春時間を共に味わった#読書好き#読了 pic.twitter.com/uwrFEHeOfR
茶箱
クセの強い顧問がいるからこそ、生徒たちが団結するのかもね(笑)
『純愛モラトリアム』
【著者】椰月美智子
【出版社】祥伝社
● 恋がしたくなる本
● 8つの恋の短編集
● いろんな不器用な恋のかたちがおもしろい
主人公:恋に不器用なひとたち
恋をしている、恋に発展しそう、妄想の恋、危うい恋、腐れ縁的な恋 恋がつまった短編集です。
恋人の娘を誘拐する男、ストーカーに恋する女、 いつも禁断の恋を妄想する教師…… ちょっと度が過ぎているけれど、本人たちは大真面目なのが笑えます。
恋をこじらせている人を見るのは、なかなか勉強になりますよ(笑)
不器用な人たちの恋のかたちが楽しめます。
茶箱
恋をしている人しかわからない楽しさってあるのよね~
『ホリーガーデン』
【著者】江國香織
【出版社】新潮社
● 恋がしたくなる本
● 女の友情の難しさを知る
● 大人だからこその恋の切なさ、楽しさ、幸福感が味わえる
主人公:30歳を目前にした果歩と静江
果歩と静江は小学生のころからの女友達。
ふたりは長い時間を過ごし、お互いを知りつくしているからこそ、互いの恋愛や仕事、生活に干渉するのをためらってしまうのです。
妻子ある男性と大人の関係を築いている静江、辛い失恋から抜け出せない果歩。
似ていないようで似ているふたり。
そんな二人の間に新鮮な風を吹き込む中野君が登場して、二人の関係は少しずつ変わっていきます。
ふたりの恋愛、友情は女子なら共感できる部分がたくさんあります。
果歩も静江も大人だけれど、ふたりのふと見せる子どものような素顔が女性からみてとっても可愛いんですよ。
こんなふたりを男性もほっとおけないんだろうな。
茶箱
「大人だから」と自分に言い聞かせる果歩と静江の強さと弱さに共感するの
【春に読みたい本】10冊のまとめ
気分がウキウキするあたたかい【春に読みたい】本はいかがでしたか?
読んでいて心地よい、楽しくなってくる、ほっこりする小説を選んでいます。
●『葉桜』
春らしさ:恋がしたくなる本
●『ガラスの海を渡る舟』
春らしさ:新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
●『ルーム・オブ・ワンダー』
春らしさ:新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
●『ミュゲ書房』
春らしさ:春の暖かさや気持ちのいい空気が感じられる本
●『雲を紡ぐ』
春らしさ:春の暖かさや気持ちのいい空気が感じられる本
●『女神のサラダ』
春らしさ:新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
●『今日のハチミツ、あしたの私』
春らしさ:新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
●『吹部!』
春らしさ:新しい世界へ踏み出す勇気がもらえる本
●『純愛モラトリアム』
春らしさ:恋がしたくなる本
●『ホリーガーデン』
春らしさ:恋がしたくなる本
茶箱
春が楽しくなりますように!