茶箱
自由研究のテーマを決めるのって難しいなと思っている人におすすめしたい本を紹介します。
まず物語を読んでみて、興味を持ったテーマをほりさげて研究していくと面白いですよ
- 絶滅生物を復活させる!プロジェクト
- 古代エジプトの秘密
- 戦国武将の城に乗りこむ!
- 原爆投下の賛否を問う
- 洞窟に描かれた絵の謎を解け
- 東京に住んでいた縄文人
- 生命の歴史から学ぶこと
- おカネを学ぶ
- 会社をつくろう
- まとめ
絶滅生物を復活させる!プロジェクト
絶滅した生物をよみがえらせるなんてできるの?
おどろきの夢のような話を、実際に研究しているプロジェクトがあるんです。
『よみがえれ、マンモス! 近畿大学マンモス復活プロジェクト』
【著者】令丈 ヒロ子 (著), 深川 直美 (著)
【出版社】講談社
*ルビあり
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
マンモスから採取した細胞核をもとに、マンモスを復活させられるのでは?と考えた博士たちの物語。
20年も前から取り組んできた壮大な「マンモス復活プロジェクト」を徹底取材して書かれています。
近畿大学のそれぞれの専門を生かした博士たちが、それぞれの研究結果をバトンのようにつないでいく研究スタイルにビックリしました。
研究にもチームワークが必要なんですね。
茶箱
プロジェクトチームの長い間の粘り強く研究をし続ける熱い日々、夢のような研究に、どっぷりのめり込んでしまう本よ
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●マンモスについて
●絶滅生物について
●絶滅の危機にある生物について
古代エジプトの秘密
ピラミッド、ミイラなど不思議がいっぱいの古代エジプトの世界は謎だらけ。
秘密もたくさんあるみたい。
《古代エジプト・サバイバル》ミイラの地下墓地から大脱出
【著者】フィリップ・スティール (著), 岡本由香子 (翻訳)
【出版社】ライツ社
*ルビあり
*オールカラー
*アマゾンに試し読みあり
家にいながら、世界遺産を舞台にした脱出ゲームに参加できます。選択次第で、脱出ルートや結末が変わる、ハラハラドキドキのゲーム本です。
もちろん高価なゲーム機も必要なし!
舞台は3000年前の古代エジプト、ファラオと黄金が眠る王家の谷。
あなたは、お父さんのお弁当を届けに行って、まっくらな地下墓地に落ちてしまう。
さあ、ゲームのはじまり
あなたを待ち受けるのは、生死を決める130の分かれ道と、神々の呪い、サソリや毒ヘビ、墓どろぼうなどなど、あなたを追い払うためにあちこちにしかけられた罠です。
古代文明の歴史や世界観も学べちゃう、勉強にもなるゲーム本なので、本を読むのが苦手な子どもにもおすすめです。
茶箱
大人の私でもゴールするまでに3時間近くかかりました。その間に2回死にました(笑)
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●古代エジプトについて
●ピラミッドについて
●ミイラについて
戦国武将の城に乗りこむ!
日本のあちこちにあるお城。
お城には、敵からの侵入を防ぐためにいろんな仕掛けがあるのを知っていますか?
『なんで信長はお城を建てたの?』
【著者】畑中 英二 (著), にしざか ひろみ (イラスト)
【出版社】新泉社
*ルビあり
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
お父さんの影響でお城に興味をもち、夏休みに一人でお城を巡り始めた中学1年生のホタカ君は、行く先々でお城に詳しい“先達"にお城を案内され、秘密を教えてもらい、知れば知るほどお城の魅力にどっぷりハマっていきます。
ホタカくんは、近世城郭のはじまりと言われる安土城、世界遺産の姫路城、謎がいっぱいの甲賀にある上野城をめぐり、さらには安土城の発掘体験まで経験し、お城を建てた武将によってお城への考え方や、敵からの防御の仕方が違うなどいろんな秘密を発見をするのです。
遺跡発掘の楽しさもわかり、歴史学をもっと学んでみたいなという気持ちにもなります。
茶箱
ホタカくんと一緒にお城巡りをしている気分になり、ホタカくんのように自分でもお城巡りをしたくなる本よ
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●日本のお城マップをつくってみよう
●お城と戦国武将の関係を調べよう
●ひとつのお城を選んで秘密をさぐろう
原爆投下の賛否を問う
世界で唯一の原爆投下を経験している日本に住んでいるからこそ、日本人としての考えや意見をもつべきと思いませんか?
『ある晴れた夏の朝』
【著者】小手鞠 るい (著), タムラ フキコ (イラスト)
【出版社】偕成社
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
1980年代、アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートをする物語です。
参加者する生徒は、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、人種や彼らのバックグラウンドが違うため、いろんな意見が飛び交います。
生徒それぞれのルーツをもとに、原爆の話から真珠湾攻撃、南京大虐殺など戦時中に起こったことについても取り上げられますし、人種の問題にも発展していきます。
夏は戦争について考えるにはピッタリ。
2022年6月には核兵器禁止条約の初締約国会議で「ウィーン宣言」が出されたので、核兵器について考えてみたいですね。
茶箱
原爆投下に賛成しているから戦争に賛成というわけではないのです。戦争はしたくないという平和を願う気持ちはみな同じなんだと感じる本でした。
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●核兵器・核兵器禁止条約について
●原爆投下についての賛否
●第二次世界大戦について
洞窟に描かれた絵の謎を解け
古代の洞窟に壁画が描かれた
なんで洞窟に絵を描いたのか?なぜ描いたのか?いろんななぜに迫ります。
『なんで洞窟に壁画を描いたの?』
【著者】五十嵐 ジャンヌ
【出版社】新泉社
*ルビあり
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
歴史が大好きな中学1年生の秋山理乃ちゃんは、東京で開催された「ラスコー展」に行って、洞窟壁画の魅力にすっかりはまってしまいます。
春休みにおじいちゃんとフランスに本物の洞窟壁画を見に行くまでに!
フランスで旧石器時代の壁画を見た理乃ちゃんは、たくさんの疑問で頭の中がいっぱいになってしまいます。
洞窟壁画の謎から、人間と動物の違い、さらには「美術のはじまり」というテーマに迫っていく理乃ちゃんの物語です。
前半のフランスでの洞窟壁画(世界遺産)見学の様子が詳細に書かれていているので、読んでいるだけでワクワクしてしまいます。
アキテーヌ博物館、ラスコー4、フォン=ドゥ=ゴーム洞窟、ルフィニャック洞窟、レゼジーの先史博物館、クロ=マニョン岩陰と国際先史センター、パリの人類博物館、ルーヴル美術館を巡ります。
中学1年生でこれだけの体験をできるなんてうらやましい!と思いながら、くいいるように読んでしまいました。
茶箱
旧石器時代というはるか昔のことを研究しながら、想像するのって楽しいなと思える本です。
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●旧石器時代について(日本とフランス)
●洞窟壁画について
●人類の誕生について
東京に住んでいた縄文人
東京のど真ん中新宿区に縄文人が住んでいた!
びっくりな事実が明らかになります。
『おどろきの東京縄文人』
【著者】瀧井宏臣
【出版社】講談社
*ルビあり
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
2012年新宿の工事現場から大量の人骨が出土します。もしかして殺人事件!?とドキドキしながら調べてみるとそれは縄文人の骨だったのです。
人骨を調べたり、復元したり、さらにそこから復顔をしたり、骨から縄文人の暮らしを想像したり、さまざまな研究者たちによって縄文人のすがたが明らかになっていきます。
今から4000~5000年も前の時代にタイムスリップして、太古の歴史ロマンが楽しめます。
自分が今住んでいる家と同じ場所に、もしかしたら縄文人が住んでいたかもしれないとワクワクしちゃいました。
また縄文人の謎を解いていく研究者たちの仕事がとっても面白そうで、かれらの仕事ぶりを読めるのもこの本の魅力です。
茶箱
将来発掘をしたい!という子どもに、ぜひおすすめの本です
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●縄文人について
●人骨について
●日本の縄文遺跡マップをつくる
生命の歴史から学ぶこと
私たち人間の、誕生から現在にいたるまでを考えてみませんか?
人間をしれば、今問題になっている、人間同士の争いの解決方法を見つけ出すキッカケにもなるかもしれません。
『こどもサピエンス史: 生命の始まりからAIまで』
【著者】ベングト=エリック・エングホルム (著)、久山葉子 (訳)
【出版社】NHK出版
*オールカラー
*ルビあり
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
教育大国スウェーデンからやってきた話題の本です。
私たち人間はみんな親戚、「賢い人」という意味の「ホモ・サピエンス」だという話から始まります。
でも人間って本当に賢いのかな?文字やお金を発明して、よりよい生活ができるように頭をつかってきたけれど、一方で地球をわがもの顔で扱い、一緒に暮らしてきた動物を滅亡させたり、ひどいこともしています。
長い人類の歴史をふり返り、これからの人類の未来をさぐっていきます。
人間の歴史を知ると、同じ人間同士が争ったり、憎んだりするのが愚かなことに思えてきます。
人間がいて成り立つ社会の仕組みについても考えるキッカケになる本です。
茶箱
日本人には、なじみがない宗教についても書かれています。「神」の存在も人間の歴史にはかかせないんだなと感じました。
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●生物の進化について
●人間の未来について
●気になった問題を掘り下げてみる
おカネを学ぶ
生きていくのに欠かせない「お金」
でも「お金」について話すのってなんだか恥ずかしいなと思っている人におすすめです。
『おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密』
【著者】高井 浩章(著)
【出版社】インプレス
*アマゾンに試し読みあり
あらすじ・感想
「この世には、おカネを手に入れる方法が6つあります」と始まる物語。
中学2年生、同級生の平凡な男子のサッチョウさんと、町一番のお金持ちの少女ビャッコさんは、謎の男カイシュウさんが顧問を務める「そろばん勘定クラブ」でおカネについて考え学んでいきます。
笑いあり、学びあり、涙もある経済青春小説です。
家族や学校で話すことのないおカネについて、読みやすく書かれている貴重な本です。教えてもらえないなら、自分で学ぶほかない!と思わせてくれます。
茶箱
大人社会でもお金の話ってなかなかハードルが高い。だからといって「知らない」じゃもう通用しない、大切なことです。
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●おカネについて知ったことをまとめてみる
会社をつくろう
お父さんが毎日行っている会社ってどんなところなんだろう?
会社ってだれでもつくれるのかな?
いつかあなたも会社をつくるかもしれません。
『13歳からの経営の教科書 「ビジネス」と「生き抜く力」を学べる青春物語』
【著者】岩尾 俊兵
【出版社】KADOKAWA
*アマゾンに試し読みあり
*物語に登場する「みんなの経営の教科書」付き
あらすじ・感想
中学1年生のヒロトは偶然中学校の図書室で『みんなの経営の教科書』と出会います。
その本をキッカケに、同じクラスの学級委員のリンちゃん、元気いっぱいのユウマ君、アオイちゃん、クラスメイトたちと放課後株式会社を立ち上げ経営を始めるのです。
最初はモノを売るだけだったのが、『みんなの経営の教科書』を参考にして、どうしたらモノが売れるのか、需要と供給、マーケティングや組織、リーダーシップといったことも考えながらの会社経営していきます。
これからの時代に必要とされる、ビジネス素養が小説を読みながら身に付く本です。
この本のおすすめは、本の裏から読める『みんなの経営の教科書』です。
この教科書は、問題を解きながら経営について自分で考えることでしっかり身につくようになっています。
茶箱
大人が読んでもおもしろい!『みんなの経営の教科書』を解いた結果をまとめれば、この本一冊で自由研究が完成しちゃいます。
自由研究のテーマへつなげよう!
研究テーマ《例》
●自分ならどんな会社を設立し、どんな経営をするか
●既存の会社の経営方法を調べてみる、比較してみる
●『みんなの経営の教科書』を自分なりにまとめてみる
まとめ
【小学高学年・中学生向け】自由研究のテーマを決めるのにおすすめの物語はいかがでしたか?
興味が持てる自由研究のテーマが見つかるといいですね。
▼紹介した本のリスト