2022年7月22日更新
本の追加をしています。現在20冊紹介していますので、読みたい本を探してみてくださいね。
茶箱
【読書感想文が書きやすい本】おすすめの18冊+(追加本アリ)を紹介するわ
読書感想文をラクチンに書くには、なによりも本選びが大事なの
自分が興味のあることについて書かれた本を選べば、感想文は書きやすいのよ!
- 『スイマー』
- 『みつばちと少年』
- 『あの子のことはなにも知らない』
- 『ちいさな宇宙の扉のまえで』
- 『赤毛証明』
- 『ある晴れた夏の朝』
- 『虹いろ図書館のかいじゅうたち』
- 『飛ぶための百歩』
- 『ぼくはイエローでホワイト、でブルー2』
- 『ブラザーズ・ブラジャー』
- 『ななみの海』
- 『雪のなまえ』
- 『階段ランナー』
- 『#マイネーム』
- 『そらのことばが降ってくる』
- 『わたしの気になるあの子』
- 『お弁当を作ったら』
- 『ソノリティ はじまりのうた』
- 『教室に並んだ背表紙』
- 『君の存在を意識する』
『スイマー』
【著者】高田由紀子
【出版社】ポプラ社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 仲間と目標を成し遂げる友情
● 自分の過去の失敗を打ち破る成長
小学6年生の航くんは、小さなころからスイミングに打ち込んできたが、記録が伸びるごとに仲間と気持ちがすれ違い始め、さらにレースで失敗したことで、仲間とも水泳からも遠ざかってしまった。
そんななか航くんは、家族で引っ越した佐渡で同じクラスの海人、龍之介、信司から水泳のメドレーリレーに誘われる。
まったくタイプの違う4人が仲間になれば最強なんだ!と友情と青春が楽しめる物語です。
茶箱
友情にグッとくるシーンもあり、飽きずに一気読みしちゃいます
友達って、自分の弱い面をきちんと見せられるからこそ信頼しあえるんだと思ったわ
『みつばちと少年』
【著者】村上しいこ
【出版社】講談社
読書感想文のおすすめテーマ
● 自分の弱い面とどう立ち向かうべきか
● 友達を思う気持ち(友情)
発達障害を疑われ友達がいない、中学1年の松井雅也くん。
夏休み、北海道にあるおじさん宅近くにある、事情があって親と暮らせない子たちが生活する「北の太陽」で子ども5人と一緒に生活することになる。
雅也は「北の太陽」みんなの家族状況を知り、さらに自分の弱さをさらけだし、戸惑いながらも5人と仲間になっていく。そして、自分の弱さと向き合うことを決心する成長物語です。
仲間の心を思いやり、仲間のために行動を起こしたり、雅也がどんどん変わっていく姿は、仲間に自分をわかってほしかったら、自分も努力しなくちゃならないんだなと気づかせてくれます。
茶箱
自分が「北の太陽」で生活することになったら、と考えてみるのもおもしろいよ
『あの子のことはなにも知らない』
【著者】栗沢まり
【出版社】ポプラ社
読書感想文のおすすめテーマ
● 「正しい」こととは何か?
● 親子や先生がすべて正しいのか?
● 子どもにはどうにもできないことがある現状にどうすべきか
中学3年生の美咲と哲太、ふたりの目線から語られる物語。
クラスで問題になっているのは、ひと月ほど前に転入してきた、遅刻常習犯、気に食わないことがあるとすぐキレる和也だ。
クラスの委員長であり、卒業祝賀会の委員もつとめている美咲は、「感動を呼ぶ祝賀会を完璧にしあげなければ」ということを正義と信じている。
一方、同じ祝賀会委員のひとり哲太は、クラスメイトが知らない貧困家庭の和也を知っているので「和也の気持ちを考えた祝賀会を」と考えている。
和也の状況を知った美咲やほかの祝賀会委員たちは、それぞれが正しいことは何か?を考え始める。
「自分とまったく違う家庭環境で暮らす人がいる」
その現状を理解し、想像し、その人たちの気持ちを考えてみるという大切なことを教えてくれる物語でした。
茶箱
当たり前だけど、クラスメイトであっても家庭環境はそれぞれ違うのよね
『ちいさな宇宙の扉のまえで』
【著者】いとうみく
【出版社】ポプラ社
読書感想文のおすすめテーマ
● 自分の気になった子どもに注目してみる
● 友達が悩んでいるときにどう助けたいか
6年1組の細川糸子ちゃんとクラスメイト、町田良子、坂巻まみ、滝島径介、転校生の日野恵5人の視点で語られる物語。
糸子ちゃんのクラスメイトたちの悩ましい日々が語られます。
おいしいものが大好きで、ピュアな心をもつ糸子ちゃんは、思春期のクラスメイトたちにはとっては不思議な存在。
なぜなら、彼女の何気ない純粋な一言がクラスメイトたちに大きな影響を与えるからなんです。
茶箱
糸子ちゃんの率直な意見は、イヤミじゃないの
子ども同士ても、素直な言葉ってわかるのよね
『赤毛証明』
【著者】光丘真理
【出版社】くもん出版
読書感想文のおすすめテーマ
● ふつうって何?
● 社会で自分らしく生きるためには?
中学1年生のメグは、人より茶褐色の赤毛をもつため、赤毛が地毛あることを学校に証明する『赤毛証明』を生徒手帳に押されてしまう。
自分は「普通じゃないのか?」と悩むメグちゃん。
メグちゃんは、生まれた時から両足が無い幼なじみ紘くんや、シングルマザーと暮らす親友のサワちゃんと一緒に過ごしながら「普通」について考え始めると、いろんなことが見えてくる。
人と違うことが怖く、思い悩んでしまうメグちゃんが、いろんなことに気づき知ることでどんどん強くなっていくのが頼もしく感じました。
茶箱
先生への印象が変わっていくのが面白かったわ
第一印象で人を決めつけてしまうのは危険よ
『ある晴れた夏の朝』
【著者】小手鞠るい
【出版社】偕成社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 原爆投下について賛成か反対か?
● 誰の意見に賛同したか?
アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の賛成、反対をディベートする物語。
ディベートに参加するのは、日系アメリカ人のメイちゃんをはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはバラバラ。
原爆投下から人種差別、真珠湾の戦争、満州国でも日本の行いなど、さまざまな問題が提起され、ディベートは盛り上がっていく。
原爆投下の日にちと場所しか知らないという子どもでも、原爆について興味がわいてくるはずですので、さらに自由研究で原爆について調べてみるのもおすすめです。
8人が繰り広げるディベートのおもしろさも魅力でした。
茶箱
日本は世界で唯一の国なんだから、原爆についてもっと真剣に向き合うべきよね
『虹いろ図書館のかいじゅうたち』
【著者】櫻井とりお
【出版社】河出書房新社
読書感想文のおすすめテーマ
● いじめっ子の後悔をどう思う?
● いじめについてどう考えている?
いじめっ子(いじめた側)の立場から書かれた物語。
いじめっ子のかおりは、なぜ意地悪をしたのか、それを自分でどう感じていたのかが明らかに。
いじめっ子にも、いじめをしてしまう理由がある。
でもいじめの理由を告白しても、いじめを後悔しても、いじめを謝っても、いじめの事実は消えないんだと、当たり前だけど、大事なことを教えてくれる本でした。
『虹いろ図書館のかいじゅうたち』はシリーズ3冊目の本ですが、この本だけで独立して読めます。
1作目『虹いろ図書館のへびおとこ』ではかおりちゃんがほのかちゃんをいじめる内容なので、余裕があれば1作目もセットで読むのがおすすめです。
茶箱
いじめっ子がいくら後悔をしても、いじめられた方はぜったいに許せないと思うわ
『飛ぶための百歩』
【著者】ジュゼッペ・フェスタ (著), 杉本 あり (翻訳)
【出版社】岩崎書店
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 無駄なプライドが生きにくくしていないか
● ルーチョの気持ちが理解できるか?できないか?
中学を卒業したばかり、目が見えないルーチョは、目が見えなくてもなんでも自分でできるからと、人を頼るのが嫌いな男の子。
人懐っこい性格でユーモアたっぷりの彼は、人を頼ることでもっともっと生きやすくなるはずなのに。
彼は視覚以外の感性をフル活用して健常者のように行動できますが、でも、そんな彼だってどうにもならない時があります。
それは健常者だって、だれかに頼らないとならない時があるのと同じですよね。
目が見えなくて辛いのではない、視覚障害をもつ人の気持ちが素直に伝わってくる物語でした。
茶箱
目が見えないのが可哀そう、大変だろうなと思うだけじゃなくて、その先の一歩踏み込んでルーチョの気持ちを理解してみよう
『ぼくはイエローでホワイト、でブルー2』
【著者】ブレイディ みかこ
【出版社】新潮社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 海外で暮らすたいへんさ
● 自分らしく生きるってどんなことだろう
イギリスに住むブレディ一家は、お父さんが英国人で、お母さんが日本人(作者のみかこさん)、息子さんの3人家族。
いろんなことに悩んだり、不思議に思ったり、考えたりする中学生の息子さんの姿が、母親の目から語られる。
息子さんは、環境の違いや、人種といったことに加えて、思春期ならではの友達との関係や、勉強のこと、親子関係についても悩み、さらに政治のこと環境のことにも目を向けていきます。
自分のことだけじゃなく、社会について考え始める息子さんに尊敬しちゃいました。私が10代のころって、自分のことだけでいっぱいいっぱいだったので。
イギリス社会の現実、日本との違い、日本人が海外で暮らすたいへんさも書かれています。
茶箱
日本だろうが、海外であろうが、誠実に生きることで信頼を得て暮らしていくほかないのよね
『ブラザーズ・ブラジャー』
【著者】佐原ひかり
【出版社】河出書房新社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 普通って何?ってなんだろう
● 自分に近い登場人物は誰?
● ブラジャーを愛する弟がいたらどう思う?
親の再婚によって姉弟になった高校1年生のちぐさと中学2年生の晴彦。
ある日偶然、ちぐさは晴彦がブラジャーを身につける姿を見てしまい戸惑うが、晴彦はただブラジャーの美しさに興味があるだけと言う。
ちぐさはそんな晴彦に勝手にラベルを貼りつけ、晴彦を理解したつもりになる。
ちぐさ自身だって「周囲の人に自分をわかってもらえない」と憂いているのに、自分が嫌なことを晴彦にしてしまったと気づくちぐさ。
ちぐさと晴彦から「普通という枠なんてない」と勇気づけられる物語です。
「普通」まみれの毎日を過ごしている私は、晴彦がブラジャーをつける衝撃的なシーンに、読んでいてドキドキしちゃいました。
茶箱
「普通」を超えた自分らしい生き方を考えるきっかけになる本よ
『ななみの海』
【著者】朝比奈あすか
【出版社】双葉社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 自分がななみだったら?
● 共感できる子どもはいた?理解できない子はいた?
ななみちゃんの高校2年生から大学生になるまでの、児童施設での生活と、高校生活が書かれた青春物語。
児童施設で育っていることは高校では話していない、ななみの(中学までは知られていた)学校生活は、いじめもなく、友達もいるし、彼氏もできる平和なもの。
だけど、家庭で育っている子たちとは違うと常にななみは感じている。
ななみだけでなくいろいろな悩みを抱えた子どもたちが登場するので、かなり読みごたえがあります。
また人間ならだれしもがもっているだろう、ななみの悪意のある気持ちもきちんと書かれているのが魅力でした。
茶箱
早く自立したい思いながら、努力を重ねるななみの頑張りを応援したくなるわよ
『雪のなまえ』
【著者】村山由佳
【出版社】徳間書店
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● がんばらない生き方についてどう思うか?
● 大切な人が心が弱ったときにどうすべきか?
小学5年生、雪乃ちゃんの物語。
いじめにあい登校できなくなった雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で新生活を始める。
大自然のなかでの暮らし、新しい友達との関り、祖父母との毎日のなかで、雪乃の気持ちもだんだん変化し成長していきます。
雪乃ちゃんだけでなく、大人である父や、仕事のため東京に残った母も変わっていくのが読みどころです。
茶箱
辛いことから逃げることはいけないことなのか?と問いてくる物語よ じっくり考えてみてね
『階段ランナー』
【著者】吉野万理子
【出版社】徳間書店
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 親の問題に自分なら対応できるか?
● 親に頼れないなら誰に頼るか?
母親が麻薬で逮捕されたため、入部を楽しみにしていた高校の水泳部を辞めてしまっている奥貫広夢くん。
全国的に有名なほど活躍しているが、イップスになり卓球を辞めなくてはならないかもしれない三上瑠衣ちゃん。
家庭の事情(母親の骨折)で学校を辞めてしまった高校の先生が書く「階段ブログ」を通じて仲良くなったふたりは、京都駅の大階段で開かれる階段競争にチームとして出場することになる。
それぞれに悩みを抱えている高校2年生のふたりの物語。
自分ではどうにもならないほど大きな悩みを抱え、どんどん暗くなりそうな物語と思いきや、ふたりの助け合いが明るい希望をもたらしてくれる物語へ変わっていき、物語はどんどんおもしろくなっていきます。
茶箱
なかなかヘビーな問題を抱えたふたりの微笑ましい支え合いが、物語に希望の明るさを添えてくれたわ
『#マイネーム』
【著者】黒川裕子
【出版社】さ・え・ら書房
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 学校の規則はだれが決めるのか?
● 危うい親子関係について
両親が離婚し母親の名字に変わったばかりの中学1年の明音(みおん)。
入学した中学では“さんづけ”運動がはじまり、慣れない名字が否応なしに強調されるような気分になっていた。
そんなとき、地元限定のSNSで集まった、“さんづけ”運動に反対して、自分の呼ばれたい名前の名札をつけようとする動きが始まっていく。
SNSを通じて、仲間ができ、意見がぶつかり合い、新たな信頼関係や、逆に裏切りなど、さまざまな出来事が起きる。
自分の意見を言い、行動していく中学生の姿に清々しさも感じる一方で、家庭や親子関係に悩んでいる彼らの闇が書かれているのも『#マイネーム』読みどころです。
茶箱
学校では明るい子どもが、じつは家庭の悩みや苦しみがある
仲良くなれないと思っていたクラスメイトと心が通じ合う
人間って表面だけじゃ、わからないことだらけなのよね
『そらのことばが降ってくる』
【著者】高柳 克弘 (著), あやの あゆ (イラスト)
【出版社】ポプラ社
読書感想文のおすすめテーマ
● 意外な友に助けられたことある?
● 自分ならどんなふうに自分を表現しようと思う?(言葉?イラスト?音楽?)
いじめにあい教室に行けなくなり保健室登校をしている中学1年のソラ(男の子)は、保健室で風変わりな俳句好きの同級生ハセオに出会い友達になる。
ハセオの熱烈な希望で、ハセオ・ソラ・養護の先生3人で俳句会を結成すると、不快な手紙を受け取り悩んでいる弓道部エースのユミも会に加わり、順調に俳句会は活動を始める。
ハセオやユミと一緒に俳句に触れるうちソラはどんどん、俳句の表現世界に魅せられていき、傷ついた自分の心と向き合った俳句を作るまでになっていく。
俳句をとおして、わずか17文字で自分の気持ちを表現し成長していく中学生の青春小説です。
茶箱
自分の意見をきちんと言える、上手く表現できるようになるのは大人への第一歩よね
大人になればなるほど、外に出さなくちゃわかってもらえない思いって増えるばかりだからね
『わたしの気になるあの子』
【著者】朝比奈 蓉子 (著), 水元 さきの (イラスト)
【出版社】ポプラ社
読書感想文のおすすめテーマ
● だれかの普通って、みんなの普通なの?
● 人を助けたいと思ったことある?その時何ができた?
弟(男)と自分(女)の扱いが違うおじいちゃんが苦手な小6年の瑠美奈ちゃん
ある日、同じクラスの転校生、詩音が坊主頭で登校してきた。
からかう男子、引き気味の女子、ただでさえ孤立していた詩音はさらにクラスから孤立してしまう。
詩音は、高校の理不尽な校則への抗議のため坊主頭になった姉を応援しているという。
それを知った瑠美奈は、なんとか詩音を助けたい。瑠美奈は思い切った行動にでます!
「多様性」がテーマという中で、人と人の繋がりや助けあいについても考えさせられる物語でした。
自分の凝り固まった常識でだれかを判断する危険性を教えてくれます。
茶箱
自分の当たり前が、だれにとっても当たり前じゃないということに気づかないと、人を思いやるのは難しいわよね
『お弁当を作ったら』
【著者】竹下和男
【出版社】共同通信社
読書感想文のおすすめテーマ
● だれの気持ちが一番共感できた?
● 食べ物のパワーを感じたことある?
小学校5年の子どもたち、教師が主人公になる8編の連作短編集。
2001年に香川県のとある小学校で始まった「弁当の日」で実際に生まれたエピソードをもとにした物語。
ふだんは食べるだけという子どもたちが、お弁当をつくることで、母親への想いや家族関係について考えたり、自分の生き方を考えたり、ほめられる嬉しさを味わい、お弁当をつくりあげる達成感を知り、失敗の意味を知り、友達のことを想い合えるようになり、大きく成長していく。
ふだんとは違うことをする、お弁当ひとつで、いろいろな気づきがあるのがおもしろいです。
子どもたちなりの真剣な行動に感動し、大人に打ち明けられないナイーブな気持ちに切なくなり、私は号泣してしまいました。
茶箱
何よりも子どもたちのクラスの寺西先生がステキで、このクラスの一員になりたくなるわ
『ソノリティ はじまりのうた』
【著者】佐藤 いつ子
【出版社】KADOKAWA
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● どうすれば自分の殻を打ち破れるか?
● 誰に一番共感できたか?
章ごとにひとりひとりが主人公になってい物語形式。
内気な早紀ちゃん(中学1年)は、吹奏楽部というだけで合唱コンクールの指揮者を任されてしまった!
合唱の伴奏担当で早紀の幼なじみ、井川音心(そうる)、なんでも器用にこなすのだが何に対しても夢中になれないバスケ部の男子・山東涼万(りょうま)、元気な仕切り屋タイプで女子バスケ部のエース金田晴美、バスケ部の練習ばかりで合唱の練習をサボる武井岳など、個性的なクラスメイトたちをまとめられるのだろうか?
クラスメイトたちと音楽をつくりあげる楽しみと悩みにぶつかり合い、さらに仲間と関わることで「自分らしさ」を見つけていく、中学生5人の成長青春物語。
茶箱
合唱コンクールって、クラスに一体感が生まれる行事よね
ひとりひとりが自分らしさを出しながら、クラスがまとまるのが最高よ!
『教室に並んだ背表紙』
【著者】相沢沙呼
【出版社】集英社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 自分の好きな面と嫌いな面について考えてみる
● 誰に一番共感できたか?
息苦しい中学校生活のオアシス図書室が舞台になった6つの短編集。
図書館にいろんな本があるように、学校にもいろんな生徒がいます。
だれにも言えないコンプレックス、妙な自意識の高さで自分という殻をつくってしまう、みんなに見せている表の姿とは違う本当の自分がいる、女子中学生たちの揺れ動く繊細な心をもった思春期の物語。
他人から見える自分が気になったり、自分らしさってなんだろうって悩んだり、素直になれなかったりする自分に嫌気がしたり、自分にそっくりな少女に出会える!
そして、イヤな自分に悩んでいるのは自分だけではないと安心もできるはずです。
『君の存在を意識する』
【著者】梨屋アリエ
【出版社】ポプラ社
*アマゾンに試し読みあり
読書感想文のおすすめテーマ
● 自分と似た人、共感できる人はいた?逆に理解できない人は?
● 一見わかりにくい病気や障害について考えてみる
同じ中学に通う2年生たちが順番に主人公になる5編の連作短編集。
ディスレクシアなのかもと思われる理幹ちゃん、字を書くことが難しいという心桜ちゃん、養子になり理幹ちゃんと姉弟になっている拓真くん、友達思いで優等生の小晴ちゃんの物語です。
彼ら以外にも、いじわるな男子や、人をいじってばかりいる女子、過敏性で教室にはいれない女の子なども登場し、にぎやかだけど、明るいだけじゃないリアルな中学生活が書かれています。
人の目が気になる、自分の立場が気になる中学二年生らしい大人と子どものはざまにいる彼らの生きる大変さが伝わってきて、胸が痛くなる場面もありました。
それでもそこから逃げることなく、自分自身に向き合う彼らの姿は清々しく、うらやましくも感じられます。
茶箱
クラスにこんな男子・女子いるよな~と思ってしまうくらい、リアルな中学生の姿が書かれていて面白かったわ
*おすすめの年代や、感想文のおすすめテーマはあくまでも参考程度にお願いします。