少女趣味とは本物の瀟洒なダイヤモンドよりインチキ臭いがバカデカいプラスチックのおもちゃの宝石を優先するものだ。
(p.160)
▶▶マリー・アントワネットを表現した言葉
本物の宝石はいくらでも入手できるお姫様育ちのマリー・アントワネットは、チープながらそれよりも一層ロマンチックな紛らいものに心を惹かれた。
『お姫様と名建築』
【著者】嶽本 野ばら (著), ayumi. (イラスト)
【出版社】エクスナレッジ (2021/6/4)
あらすじ・感想
茶箱
オールカラーでイラストレーターのayumiさんが描く、お姫さまと名建築のイラストもとってもステキなのよ
*Amazonでは本の数ページが見られます
★ 第1章 ★ アジアのお姫さま
6人のお姫さまと6つの名建築
推古天皇と法隆寺
西太后と紫禁城
など
★ 第2章 ★ 歴史を動かした鉄板お姫さま
9人のお姫さまと9つの名建築
カトリーヌ・ド・メディシスとルーブル宮殿
エリザベートとノイシュヴァンシュタイン城
など
★ 第3章 ★ ヴェルサイユ宮殿とお姫さま
5人のお姫さまと5つの名建築
マリー・アントワネットとヴェルサイユ宮殿
エリザヴェーター・ペトロヴナとエカテリーナ宮殿
など
★ 第4章 ★ 空想のお姫さまとお城
5人のお姫さまと5つの名建築
眠れる森の美女とユッセ城
人魚姫とシヨン城
など
★ 第5章 ★ 幽霊城とお姫さま
5人のお姫さまと5つの名建築
フアナ王女とサンタ・クララ修道院
メアリー・スチュアートとエディンバラ城
など
茶箱
章タイトルを見ただけでも、ワクワクしちゃう
● お姫さまとお城の関係がわかる➡世界史の勉強になる
● お姫さまがどんな人だったかがわかる➡お姫さまの人間性が見えてくる見えてくる
● 乙女たちのあこがれのお姫さま生活の真実が明らかに
実際に存在したお姫さまたちがどんな人で、どんな人のお妃だったのか、どんな風にその王様と結婚したのか
美人だったのか、どんな性格だったのか、どんなファッションが好きだったのまで。
そしてそんな彼女たちが暮らした建物(お城・宮殿など)はどんなお城だったのかが書かれています。
茶箱
エッセイ調なので読みやすいわよ
小さなころに「お姫さまになりたい」と思った人は多いはず。
ですが、『お姫様と名建築』を読むと、お姫さまがそれほどうらやましくもなくなるのは、ちょっとさみしい気もします。
現実のお姫さまたちは、立派なお城に住んで、なんでも好きなものが手に入って、たくさんのお世話してくれる人に囲まれていたとしても、彼女たちが「幸せ」だったのかどうかは疑問です。
ただ、歴史に残るお姫さまたちは、波乱万丈の人生を歩んだ人たちばかりです。
そうではなく、幸せに優雅な人生を送ったお姫さまたちもたくさんいたはずですよね。
幸せなお姫さま特集も読みたいかどうか?と聞かれると、人の幸せを読んで楽しいかどうか、その需要があるのかは不明です(笑)
茶箱
失礼ながらも『お姫様と名建築』に登場するお姫さまたちには、なりたくないわ(笑)
世界史を知っていると100倍楽しい
西洋の王族の関係を知っていると『お姫様と名建築』は100倍楽しめます。
でも、西洋の王族の人たちの名前ってみんな似ているから、チンプンカンプンになりがちなんですよね。
西洋史に悩んだ私が、わかりやすくおもしろく、西洋の王族たちがわかるようになった本、中野京子さんの『名画で読み解く』シリーズをおすすめします。
中野京子さんの『名画で読み解く』シリーズ5冊のなかには、嶽本野ばらさんの『お姫様と名建築』に出てくるお姫さまたちがたくさん登場します。
『名画で読み解く ハプスブルグ家12の物語』
『名画で読み解く ブルボン王朝12の物語』
『名画で読み解く ロマノフ家12の物語』
『名画で読み解くイギリス王室12の物語』
『名画で読み解くプロイセン王家12の物語』
茶箱
『名画で読み解く』シリーズには肖像画が多く載っているので、実際のお顔が拝見できちゃうわよ
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自由研究のテーマにおすすめ
『お姫さまと名建築』は、自由研究の題材におすすめです。
● 世界史
● 建築
● 世界地図
● 女性の生き方
さまざまなテーマがうかんできて、どんどん興味を広げられる本です。
茶箱
私は姫たちの生き方が気になったわ
お姫さまといえば、乙女こころをくすぐる言葉ですが、実際のお姫さまたちの人生は波乱万丈でした。
彼女たちの生き方をもっともっと知りたくなる、興味心を深めてくれる本です。
茶箱
自由研究のテーマにしたら、さらにいろんなことがわかりそうだわ
次に読みたいおすすめ本
『残酷な王と悲しみの王妃』シリーズ
中野京子さんのシリーズ本。
お姫さまとセットで王様についても、いろんなことがわかります。
茶箱
王様、お姫さまだから”幸せ”ってことはないのよね