茶箱
ときめきながら、古文と日本史の学習できちゃう!
驚きの小倉百人一首のマンガを紹介するわ
● 平安時代の雰囲気を感じたい
● マンガで古文と日本史の勉強したい
● 恋に悩んでいる
『超訳百人一首 うた恋い。』シリーズとは
昔の人たちも恋をして、人間関係に悩んで、自分の立場や身分を嘆いたり、今のわたしたちと同じように生きていた姿に共感できます。
茶箱
昔の物語なんて、古臭いんじゃないと思ったら大間違いよ!
和歌がドラマチックな物語に描かれて、美しくよみがえっているわ
杉田圭さんの描くマンガは美しい色気のある絵で、詠み人を主人公にして平安時代の歌の世界をわかりやすい現代訳で描かれています。
茶箱
とにかく泣ける恋愛物語が多いのよ
百人一首を読んで、こんなにも心を揺さぶられるなんて、自分でもビックリしたわ
4巻とも巻末には全百人一首の一覧があります。
*1巻のみ、全首百首の超訳付き一覧がついています。
小倉百人一首の選者である藤原定家が当時の風俗・慣習や人物像を解説する「ていかメモ」(エッセイ)は、時代背景がわかり和歌の読みときに役立ちます。
茶箱
超訳なので、古文の学習(文法や単語)とリンクさせるのは難しいけれど、『うた恋。』をきっかけに古文の世界に入りやすくなるし、歴史の勉強にもなっちゃうわよ
『超訳百人一首 うた恋い。1』
恋の和歌物語
①第17番
ちはやふる 神代も聞かず 竜田川 からくれないに 水くくるとは
《在原業平朝臣》
➡在原業平と藤原高子(陽成院の母)との物語
②第13番
筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて ふちとなりぬる
《陽成院》
➡貞明(陽成院となる前)と妻綏子内親王の夫婦物語
③第50番
君がため をしからざりし 命さへ ながくもがなと 思ひけるかな
《藤原義孝》
➡義孝と源保光の娘との恋物語(二人のあいだの子が藤原行成)
④第57番
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな
《紫式部》
➡紫式部と幼なじみの藤子との女の友情物語
⑤第63番
今はただ 思ひたえなむ とばかりを 人づてならで いふよしもがな
《左京大夫通雅》
➡藤原通雅と当子内親王の秘密の恋物語
⑥第89番
玉のをよ たえなばたえね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする
《式子内親王》
第97番
来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしほの 身もこがれつつ
《権中納言定家》
➡定家と式子内親王の物語
恋が生きる力になる
幸せになるかもしれないし、悲しく終わることもあるかもしれない
だけど恋をするのは生きている証しなのよね
いつの時代も同じなね
『超訳百人一首 うた恋い。2』
第2巻では 「六歌仙」に関する和歌を集めています。
恋の和歌物語
①第22番
ふくからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ
《文屋康秀》
②第12番
あまつ風 雲のかよひ路 ふきとぢよ をとめの姿 しばしとどめぬ
《僧正遍照》
➡良岑宗貞(僧正遍照)と幼馴染の吉子の恋
胸キュンの物語
自分の恋心を抑えて好きな人を応援する男と、恋を諦めてでも自分の夢をかなえようとする女 ふたりの人生の決断が切ないわ
③第16番
立ち別れ いなばの山の みねにおふる まつとし聞かば 今帰り来む
《中納言行平》
➡行平(在原業平の異母兄)と妻弘子の夫婦物語
④第9番
花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に
《小野小町》
➡宮中を離れた小町と在原業平、文屋康秀の友情物語
⑤第8番
わがいほは 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり
《喜撰法師》
「恋っていいですね」と水野晴郎風につぶやきたくなったわ
4巻まで読んで一番よかったのが、僧正遍照のよんだ「あまつさえ~」の物語だったわ 恋って人を成長させるのよね
『超訳百人一首 うた恋い。3』
清少納言と藤原定家の関係が主になった和歌が集まっています。
恋の和歌物語
①第42番
ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ 末の松山 波こさじとは
《清原元輔》清少納言のお父さん
➡清少納言の兄、清原致信(むねのぶ)の失恋物語
②第54番
忘れじの 行く末までは かたければ けふを限りの 命ともがな
《儀同三司母》一条天皇中宮定子の母
➡儀同三司母自身と藤原道隆(夫)との恋物語
③第51番
かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思ひを
《藤原実方朝臣》
➡藤原実方と清少納言が宮中に入る前の恋
④第62番
夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ
《清少納言》
➡藤原定家と清少納言の恋とは違う男女の関係
⑤第55番
滝の音は たえて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
《大納言公任》
清少納言と定家の和歌キライ二人の同士のような関係が可愛く思えたわ
男女の間には恋だけじゃないなにかも存在するのよね
『超訳百人一首 うた恋い。4』
紀貫之(愛称:阿古久曾)に関する和歌が集められている
藤原一族が栄華を極める前の歌が並ぶ
恋の和歌物語
①第7番
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも
《阿倍仲麻呂》
➡遣唐使として唐にわたり日本に帰ることのなかった阿倍の和歌
②第11番
わたの原 八十島かけて こぎいでぬと 人には告げよ あまのつりぶね
《参議 篁》
➡篁と異母妹比右子との恋
ツンデレ系の篁の応対に、比右子じゃなくても心をときめいちゃうわ
③第30番
ありあけの つれなく見えし 別れより あかつきばかり うきものはなし
《壬生忠岑》
➡壬生忠岑と藤原満子の疑似?恋愛
④第35番
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける
《紀貫之》
➡貫之と昔なじみの椿との恋
⑤第24番
このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢのにしき 神のまにまに
《菅家(菅原道真)》
どの時代にもすれ違う恋や、叶わぬ恋があるのね
4巻では政治色がただよう歌もあり、歴史の勉強とリンクしながら読むと一層楽しめるわ
古文と日本史の学習に役立つうえに、心ときめくマンガ『超訳百人一首 うた恋い。』シリーズを紹介しました。
茶箱
『超訳百人一首 うた恋い。』は、涙なくして読めないわ
恋っていつの時代も心をぎゅっとさせるわね
ときめきながら、古文と日本史の学習に役立つなんて驚きのマンガよ
ぜひ読んでみてね
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