2021年4月18日更新
実は電車に乗ったときに私は名探偵に変身します。
前に座った人、隣に座った人などターゲットを決めてその人がどの駅で降りるのかを推理するんです。
推理が当たることは少なく、当たったとしてもほとんど”まぐれ”のような理由なのですが、これを続ければいつかは私の推理力も名探偵並みに高まるのではないかと思っているのです。
そんな名探偵に憧れる私が最近推理力を高めるために見つけた本、推理力ドリルのような本を紹介しますね。
『2分間ミステリ』シリーズ3冊
著者:ドナルド・J. ソボル (著), Donald J. Sobol (原著), 武藤 崇恵 (翻訳)
出版社:早川書房
どんなミステリー?
1冊に71問のミステリーが書かれています。
ミステリーはクイズ形式になっていて自分で謎を解き明かすようになっています。
1問はわずか2~3ページ。
その短いストーリーの中から頭をフル回転させて謎に迫ります。
ヒントになる部分はどこなのか?
どこか話のつじつまが合わないところはないだろうか?
常識的に考えておかしなところはないだろうか?
ストーリに流されて見逃した部分はないだろうか?
一つ一つを考え謎を解き明かしていくのです。
謎が解ければすっきり
ただし、わずか2~3ページなのに謎に気づかなかったときのくやしさったらありません。
もちろんミステリーの謎解き回答もきちんと書かれています。
解答もミステリー?
解答が簡単に目に入ってしまわないような工夫にビックリ!
解答は次の問題の最後のページに、わざと本の天地さかさまに書かれているのです。
本をパラパラと見た時にページによって文字がさかさまになっていてびっくりするかもしれませんが、誤植でもミステリーでもありません。あくまでも回答をうっかり見てしまわないような工夫なんですよ。
わかりやすい解答
そもそも知らないとわからないミステリーもありましたが、だれもが納得できる謎解き回答が導き出された良問ぞろいです。
高校生でもわかるかな?
大学生くらいなら十分にわかるミステリーレベルです。
人生経験豊富な大人なら、どんどんミステリーが解けるはず。
これだけたくさんのミステリーがあるので「あれ?」「これはストーリーからわからないな?」というミステリーもいくつかありましたが、ほとんどは納得のいく回答でした。
ミステリーは多種多様
ミステリーに巻き込まれるのは判事だったり、株主仲買人だったり、名指揮者だったり、風船男だったり、おばあちゃんだったり、さまざま。
ミステリーの舞台も銀行だったり、休暇中の狩猟中だったり、密室だったり、スキー場だったり、オフィスだったり、もう街中あちこちでミステリーがおこります。
いろいろなパターンのミステリーが楽しめるのもこの本魅力です。
登場人物が魅力的
ほとんどのミステリーに登場するのがハレジアン博士
博士がミステリーの不可思議さをつっこんだところを私たちは謎解きするのです。
ハレジアン博士は博識な名探偵で、警察も見抜けない事件の不思議を見事に解き明かしていきます。
ハレジアン博士のほかにもちょちょい同じキャラクターがあちこちに出てきます。
● ガセネタを持ち込んでくるニック
● 苦労せずに一攫千金をねらうバーティ・ティルフォード青年
● ハレジアン博士を試そうとするシドニー夫人
● 失敗ばかりしている自称プレイボーイのシリル・マーキン
彼らがハレジアン博士に一喝されながらも何度も博士に挑戦してくる姿は笑えてきます。
もう彼らが登場するのが楽しみにすらなってきますよ。
シリーズ化
1冊目『2分間ミステリ』に続いて『もっともっと2分間ミステリ』『まだまだ2分間ミステリ』とシリーズ化しています。
『もっともっと』は62問、『まだまだ』は61問のミステリーが載っています。
個性的な登場人物はシリーズを通して登場!
解けば解くほどあなたの名探偵力は鍛えられていくことまちがいなしです。
ハレジアン博士に「相棒にならないか」とオファーがくるかもしれませんよ。
私はどちらかというとハレジアン博士よりもイギリスのドラマ「シャーロック」に出てくるカンバーバッチが演じるシャーロックの相棒になりたいのですが。
作者はどんな人?
ドナルド・ソボル氏は、1924年ニューヨーク生まれ
代表作に『少年探偵ブラウン』シリーズがあり、1976年にアメリカ探偵作家クラブから特別エドガー賞を受賞しています。
茶箱
謎解きが頭のストレッチになったよ
『2分間ミステリ』シリーズは推理力を鍛えて、あなたの探偵頭脳を高めるのにぴったりの本よ