2021年5月21日更新
瀬尾まいこさんが書く青春駅伝小説『あと少し、もう少し』と、続編ともいえる小説、駅伝メンバーの中のひとり不良少年太田君が活躍する『君が夏を走らせる』を紹介します。
瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』
2016年から多数の私立中学校の国語の入試問題で出題されています。
仲間がいてこそ、本当の自分に気づけた。
そんな仲間がいるからこそ、走り続けたい!
だれもがどこか優しい純粋な中学男子の青春小説だったよ。
【著者】 瀬尾まいこ (著)
【出版社】新潮社
● 中学男子の自意識過剰の青春を味わえる
● 中学時代が懐かしくなる
● ひとりひとりの性格や生き方を認め合う気持ちが深まる
● 中学生や高校生にも読んでほしい青春小説
● 青春を体感できる
ざっくり本紹介するよ
★ 寄せ集めの中学駅伝部。顧問の交代やメンバーを集めなどの難題をクリアして、ようやくスタートラインに立ち走り始める。駅伝部のメンバー6人はかなりユニーク。
それぞれ自分の存在に自信が無くて、他の人の目が気になる自意識過剰の中学男子。
そんな彼らも駅伝部の仲間を通じて、ようやく自分の持つ良さや仲間の個々の良さに気づくようになっていく。
★ 駅伝の区間が章になっていて章ごとに、主人公が変わる。同じ場面でも、主人公になった側から語られ、さらに違う章では他の人側から語られるのでお互いの気持ちがわかるのがおもしろい。
★ 仲間をもち本気でぶつかりあうことで、自分ではわからなかった自分のことが他の人を通じて気づくことができる。仲間のありがたさが感じられる。
★ 「男子って何も考えてない」と能天気な男子たちをバカにしていた中学時代を思い出した(笑)きっと男子もいろんなことに悩んで、いろいろいろいろ考えていたんだろうな~。
「あと少し、もう少し」瀬尾まいこ
— 茶箱 ℂℍ𝔸𝔹𝔸ℂ𝕆 本とお菓子を愛する (@pooh70inu) 2020年8月15日
中学駅伝部。いろんなことがあっても走らなくちゃ、走りたいメンバーたち
不良少年もお調子者もプライド高男、オドオド男子も、みな自意識過剰。
昔、同級生の中学男子はみんなお猿さんレベルと思っていた私はビックリ
男子もいろいろ悩んでたんだろな#読書垢 pic.twitter.com/StvJWgBnKQ
『君が夏を走らせる』
赤ちゃんの可愛らしさとエネルギーが本からあふれてきた!
不良少年さえもメロメロにしてしまう
赤ちゃんから伝染する生きる力で、前向きになれる小説だよ
【著者】 瀬尾まいこ (著)
【出版社】新潮社
● 青春駅伝小説『あと少し、もう少し』の続編になる小説
● もんもんと人生に悩む高校生のもやもやを吹き飛ばす
● 生きるエネルギーは伝染するよ!エネルギーの補充になる
● 親のありがたみがわかる
ざっくり本紹介するよ
★ あの寄せ集めの中学駅伝部の問題児だった不良少年太田くんが帰ってきた!
高校生になった太田君だがあの駅伝への情熱はくすぶっていて人生にお悩み中。そんなときに元不良先輩から子守のバイトを頼まれてしまう。
自分のことだってお世話できないのに赤ちゃんの面倒なんてみられるのかな、太田君。
★ 赤ちゃんと触れ合うことで、今の自分の情けなさに気づく太田少年
今まで避けていたことから逃げるのを辞めようと決心するまでに。太田少年を言葉もなく変えてしまう赤ちゃんのパワーに驚く。
★ 人が生きようとする力というのは伝染するのではと思う
赤ちゃんの力が太田少年にも生きる希望やエネルギーを与えてくれる。そして、この本を読んでいるこちらにも前向きになれるエネルギーが伝わってくる。
★ 親子の説明できない無償の愛を感じる
自分もこの小説の赤ちゃんのように愛されていたんだ今さらながら気づく人もいるはず。両親に恩返しをしたくなくちゃね。
★ 駅伝小説『あと少し、もう少し』に出てきた名物顧問も登場するのもうれしい
前作に続きなんとなく太田君を励ましてくれる。
『あと少し、もう少し』の他の駅伝メンバーも気になるな。どうしているのかな?
太田少年の今後に期待したい。続編もあるといいな(笑)
「君が夏を走らせる」 瀬尾まいこ
— 茶箱 ℂℍ𝔸𝔹𝔸ℂ𝕆 本とお菓子を愛する (@pooh70inu) 2020年8月14日
ちょっと感動しちゃった小説
高1の不良少年がひょんなことから1歳10ヶ月の赤ちゃんのお世話バイトをすることに。
プニプニの腕と足の赤ちゃん👶かわいいんだよね。でもそれは人生の間でほんの少しの時間。
赤ちゃんとの時間で見えたことは貴重な宝物。#読了 pic.twitter.com/Ays5y5EwaP
『風が強く吹いている』三浦しおん
大学駅伝部が舞台。ちなみに文庫『あと少し、もう少し』の巻末では、三浦しおんさんが解説文(書評)を書いていますよ。
紹介した本リスト 瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』『君が夏を走らせる』