『りんごの木を植えて』
【著者】大谷美和子 作 白石ゆか 絵
【出版社】ポプラ社
『りんごの木を植えて』基本情報
● 2022年 第68回 青少年読書感想文コンクール<小学校高学年の部>課題図書
● 主人公のみずほちゃんは小学五年生。二世帯住宅でおじいちゃん、おばあちゃん、両親、おにいちゃんと住んでいる。
● 長めの物語に挑戦したい子どもにおすすめ
● 生と死について考えるキッカケになる
● 涙がとまらない物語
● 難しい漢字にはフリガナあり
● 作者の大谷さんは「死は終わりではない」というテーマで書き始めたという
● 191ページ
『りんごの木を植えて』読書感想文のテーマ
『りんごの木を植えて』の読書感想文のテーマになりそうなものをピックアップしてみました。
* 読書感想文の書きやすいものを選んでいます。他にもいろいろな視点から物語を読めますよ。
本を選ぶ時の参考にしてください。
● 病気になったおじいちゃんはなぜ「積極的な治療」をおこなわないと決めたのか?自分がおじいちゃんの孫だったらどう思うか?
● 自分がおじいちゃん・おばあちゃんになったときに病気になったらどうするか?
● 生きること、死ぬこととは?自分はどう考えているか?
● 身近な人の死を経験したときのこと(どう思ったか?その人の記憶はなにか残っているか?今も自分に引き継がれていることはあるか?)を思い出してみよう。
茶箱
自分が書きやすいテーマを選ぶといいわね
『りんごの木を植えて』の感想
”「死」は生きるゴール”
「死」と「生きる」は正反対にみえるけれど、ふたつはつながっている。
当たり前だけど、生きるから死があるし、死があるから生きるんだと『りんごの木を植えて』の本から気づかされた。
「死」を怖がっていてきちんと向き合わないと、「死」はただただ怖くて、直面すると悲しいモノとしかとらえられなくなってしまう。
おじいちゃんとたくさんの大事なことを話せたから、『りんごの木を植えて』のみずほちゃんはラッキーだと思った。
おじいちゃんとの会話はこれからのみずほちゃんの人生の道しるべになるだろう。
みずほちゃんのおじいちゃんのように自分も次世代の人たちに「生きる」こと」を伝えていきたいと思う。
『りんごの木を植えて』あらすじ
出版社の本紹介
おじいちゃんと過ごした日々──それは、とっておきの時間。
みずほは小学五年生。二世帯住宅で暮らす大好きな祖父にがんの再発がわかった。しかし、祖父は「積極的な治療」はおこなわないという。なぜ? みずほはどうしても受け入れられない。
「『たとえ明日、世界が滅亡しようとも、今日わたしはりんごの木を植える』ということばを知ってるか?」祖父がみずほに語る。マルティン・ルターのことばだ。「明日世界がなくなるとわかってるのに、そんなむだなこと、なんでするの?」とみずほ。どうしても理解できない。
がんを身体にかかえながらも、大好きな絵を描き、庭仕事をして毎日をのびやかに暮らす祖父。そして祖父や家族と語り合う時間のなかで、みずほは「おじいちゃんの生き方」を見つめ……。「人間が生きること」そして「死ぬということ」を考える珠玉の物語。