『海を見た日』
【著者】M・G・ヘネシー 作 杉田七重 訳
【出版社】鈴木出版
『海を見た日』基本情報
● 2022年 第68回 青少年読書感想文コンクール<中学校の部>課題図書
● アメリカの物語
● 長編小説、翻訳小説に挑戦したい子どもにおすすめ
● 冒険物語が好きな人におすすめ
● 親や家庭について考えるきっかけになる
● アメリカの里親制度を知る(日本にもある)
● 4人の子どもが登場するので、4人の立場や状況を理解しながら読む必要あり
● 286ページ
『海を見た日』読書感想文のテーマ
『海を見た日』の読書感想文のテーマになりそうなものをピックアップしてみました。
* 読書感想文の書きやすいものを選んでいます。他にもいろいろな視点から物語を読めますよ。
本を選ぶ時の参考にしてください。
● 子どもは親を選べない事実をどう思うか?
● いい家庭、いい親ってなんだろうか?
● 家族ってなんだろう?家族になるにはどうしたらいいのかな?
● 里親の元で暮らすのをイメージしてみる
● 里親制度について調べる、考えてみる
● 登場人物の4人の子ども、誰の気持ちが一番理解できたか?
茶箱
自分が書きやすいテーマを選ぶといいわね
『海を見た日』の感想
”どうにもならない現実もある”
子どもが親を選べないのは、永遠に変わらない。
でも登場する子どもは、親を選べなかったことを恨んだりはしていない。
子どもは自分ではどうにもならない現状で生きるほかないのだ。
『海を見た日』に登場する4人の子どもたちは、幼いながらに生き抜くためにどうすればいいのかを考えています。
貧しさや親のいない辛さから逃れるため、お金に困らない仕事に就くための勉強を頑張ったりする子もいれば、現実を自分のいいように変えて架空の世界で生きようとする子もいる。
それはそれぞれの生きる方法なんですよね。
家族には「愛」が必要というのは二の次で、とにかく生き抜くことがすべての子どもたちのたくましさにはビックリしました。
里親の元で過ごす状況を想像するのは難しいけれど、そんな暮らしをしている子どもたちがいるという現実は知っておかなければならないなと思います。
その子たちはたまたま親と一緒に暮らせない事情があるだけで、別にその子が悪い子というわけじゃないのです。
『海を見た日』あらすじ
出版社の本紹介
それぞれの事情で、養母の家に預けられた3人の子どもたち。みんながバラバラの方向を向いていて、ちゃんと向き合わずに過ごしてきた。そこへ新しくアスペルガー症候群の男の子が仲間入りし、その子の母親に会いたいという願いをかなえるために4人は冒険に出かけることになる。