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中学・高校入試で出題された本を読む!小中学生におすすめ朝読書本探し

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伊吹有喜【なでし子物語シリーズ】恵まれていないと感じる人におすすめの本 希望に満ちあふれた物語

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f:id:pooh70inu:20190224171712j:plain2023年10月7日更新
完結篇『常夏の光 なでし子物語』について情報を更新しました。

 

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 茶箱

伊吹有喜さんの【なでしこシリーズ】(ポプラ社)は,、まったく違った環境で育った二人が成長していく物語

 

友情あり、恋があり、裏切りがあり、お金がからみ なかなか波乱万丈の展開が繰り広げられるわ 

 

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『なでし子物語』

 

([い]4-3)なでし子物語 (ポプラ文庫)

 

2014年清泉女学院中学、聖光学院中学校の中学入試(国語)で出題されました。 (日能研読書ガイドより)

 

あらすじ・読みどころ

 

舞台は1980年、静岡県にある遠藤家の別荘”常夏荘”

父を亡くし二人暮らしだった母に突然捨てられた耀子(小学4年)は、祖父に引き取られたものの、学校ではいじめられている

複雑な生い立ちをもち、遠藤家の家系の重圧を感じるお坊ちゃまの立海(小学1年)。彼もいじめに苦しんでいた。

 

そんな二人が”常夏荘”で出会い友情を深めていく

 

二人を見守る人たちの優しさや愛情にあふれた物語

 

反面、女性蔑視的発言や行動、家系を繁栄させるための婚姻関係、親戚同士の争い、地域同士のいざこざなど、社会問題、いやらしさがギュッとつまった物語でもある。

 

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生まれた環境は選べない

でも自分の生き方は選べるし、新しい自分をつくれる

 

私も「何のために学ぶのか、どんなふうに生きていくのか」常に考えて生きていたいと思ったわ

 

中学受験 2014年清泉女学院中学入試(国語)で出題

 

出題された箇所

 

燿子が、立海の家庭教師である青井先生から「自立・自律」を教わる場面

 

燿子は立海がお坊ちゃまとして甘やかされて育てられているわけではないことを知る

小さな立海が我慢したり努力している姿を見たことで、燿子は自分の生き方を見直してみようと前向きになるシーン

 

問われていること

 

主に燿子の気持ちの変化や、立海について燿子がどう思っているか、燿子が青井先生に学んだことについてなどが問題になっています。

 

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私が一番感動した場面が出題されていたわ!

 

この問題文章を読んだら、試験中でも受験生はホロリと感動しちゃうわね

 

紹介した本

 

『地の星 なでし子物語』

 

地の星 なでし子物語: なでし子物語

 

あらすじ・読みどころ

 

舞台は「なでしこ物語」から20年近い時を超えた平成の世

28歳になった燿子は10年前に結婚して一人娘の親となり今や常夏荘の女主人となっていた。

 

燿子の結婚相手はだれ?

 

社会の変化とともに遠藤家にも新しい風が吹き始め、遠藤家の別荘として長年愛されてきた”常夏荘”に新たな問題が持ち上がる。

 

そこで立ち上がった燿子の行動は?

前作では女性蔑視が目立った遠藤家の男たちの意識に変化はあるのか?

 

今回は大人になった燿子が「自立」を目指す物語です。

 

 

『どうして』とは思わない。『どうしたら』と考えるのだと。

(P.237)

 

 

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燿子の人生は相変わらず波乱万丈よ

 

燿子の成長を喜ばしく思い、また燿子が身につけた「女の強さ」を頼もしく感じる物語だったわ

 

紹介した本

 

『天の花 なでし子物語』

 

天の花 なでし子物語

 

あらすじ・読みどころ

 

昭和63年、高校3年生18歳になった耀子は、突然”常夏荘”から姿を消してしまう。

 

耀子は、久しぶりに常夏荘を訪れた立海と過ごした4年前のあの夏を思い出していた。

燿子(中学2年)、立海(小学4年・遠藤家の次男)、そして龍治(遠藤家の亡くなった長男の息子 結婚したばかり)3人が過ごした夏の日々の物語。

 

燿子が”常夏荘”を離れて向かった先は?

燿子の危機を救ったのはあの人だった。

 

前作『地の星』での突然の夫婦関係の謎や、ちょいちょい出てくる燿子と立海の約束の話しが語られます。

 

 

「学べ。誰にも負けない力を身につけろ。そうしたら君は自由になれる。天の花にも手が届く」

(P.182)

 

  

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こっち『天の花』を『地の星』より先に読みたかったわ

 

前作『地の星』での謎、理解できなかった点と点が一気に線になり繋がるのよ

ッキリ!

2作目で読むのを辞めちゃダメよ

 

紹介した本

 

大きな謎【なでし子物語シリーズ】読む順番は?

 

本が出版されている通りに読むと2012年『なでし子物語』、2017年『地の星』、2018年『天の星』になります。

 

この順番で読むと、『地の星』では、たくさんのハテナマークが浮かびながら物語を読むことになります。

 

それもそのはず、本の最後に書かれている「初出」をみると

 

『地の星』➡「asta*」2014年10月号~2016年6月号

 

『天の星』➡「asta*」2013年7月号~2014年9月号 

 

になっています。

 

なぜ先に『地の星』が出版されたのか?

なにか作者の意図があるのか?

 

謎が深まります。

  

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私的には、単純に「なでし子物語」➡「天の星」➡「地の星」と読みたかったな

 

【なでし子物語シリーズ】の続きは?

 

「asta*」で2018年から連載していた「常夏の光・なでし子物語」が、2020年末に最終回を迎えています。

 

「常夏の光・なでし子物語」は、なでし子物語の完結編だそうです。

  

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「常夏の光・なでし子物語」の本の出版も待ち遠しいですね 

楽しみ!

 

『なでし子』シリーズについて新作情報

 

【Web伊吹有喜「折々のいぶき」ibuki-yuki.jp】によると

 

2022年8月15日月曜日

7月『天の花 なでし子物語』、8月『地の星 なでし子物語』の文庫化に続き、完結篇『常夏の光 なでし子物語』が刊行に向けて準備中です!

 

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 茶箱

2023年10月現在まだ、完結篇『常夏の光 なでし子物語』は刊行されていませんが、楽しみに待ちたいと思います。

 

伊吹有喜【なでし子物語シリーズ】を紹介しました。

 

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 茶箱

生まれた環境は決められたものだとしても、自分の人生は自分で切り開いていくことができる

 

そんな心強い希望に満ちあふれた物語なのよ

 

お互いを想いあう人間関係も生きる勇気を支えてくれる、心温まる物語でもあるわ

 

▼2021年難関中学受験で出題された本(小説)を読んだ記事はこちら

 

この記事で紹介した本リスト