2023年11月16日更新
最新情報
【累計100万部突破!「和菓子のアン」シリーズ3年ぶりの最新作】が、2023年10月25日に刊行されました!
坂木司【和菓子のアン】シリーズを紹介します。
坂木司さんの【和菓子のアン】シリーズ は、素直でみんなから愛されるアンちゃんが、和菓子をとおして成長していく物語です。
おいしい和菓子がぞくぞく登場するおいしい物語なのに、和菓子や日本文化について学べちゃう物語でもあります。
中学生くらいから十分に読めるシリーズ本です
和菓子がこんなにも魅力的だったなんて、ビックリしちゃうはずです!
坂木司『和菓子のアン』シリーズ
【著者】 坂木司
【出版社】光文社
● 和菓子のあれこれがわかる
● 自分探しの成長日記であり青春小説
● 和菓子トレビアから導き出される推理小説としても楽しめる
● 和菓子から季節を感じられる
主な登場人物
●食べることが大好きな梅本杏子(うめもときょうこ)
あだ名はアンちゃん
高校を卒業した後、デパートの地下にある和菓子屋「みつ屋」でアルバイトを始める
●趣味で投資にはまっている椿店長
「みつ屋」の店長
おっさんぽい性格で、ショートヘアーの似合う小顔、すらりとしたスタイルなのに、私服が珍妙。
●和菓子職人志望の立花さん
「みつ屋」で一緒に働く仲間
かわいいもの好きな女子(乙女)ぽい?イケメンの和菓子職人
●小顔な女子大生桜井さん
「みつ屋」で一緒に働く仲間
かわいい外見とのギャップがはげしい元ヤンさん、頼りがいのある先輩
1作目『和菓子のアン』
【発売年】2010年
【文庫出版年】2012年
●文庫本で出版されています
高校卒業後、その先が宙ぶらりんなアンちゃんの好きなことは「おいしいモノを食べること」
なにか自分の好きなことが役立てないかと選んだ仕事(アルバイト)がデパートの地下にある和菓子屋「みつ屋」
そこは、和菓子の知られざる魅力がつまった素敵な世界が広がっていた!
和菓子と同じくらい魅力的なバイト仲間は、クセのある?ステキなメンバーたち。
彼らと素直でピュアなあんちゃんとの絡みも、笑えます。
茶箱
自分に自信のないあんちゃん。
おいしい和菓子の魅力にどんどんはまっていくよ。
好きなものを通じて少しずつ自信をつけていくあんちゃんがとってもキュート。
あんちゃんの素敵な和菓子生活を応援したくなっちゃうよ!
登場する和菓子
あんちゃんがバイトをしている和菓子店「みつ屋」で販売される和菓子を中心に、小説のなかからピックアップしてみました。
定番商品
●『松風』(まつかぜ)
カステラに似た焼き菓子。表面に黒胡麻が振ってある。
5月の上生菓子
●『おとし文』(おとしぶみ)
巻いた葉とそれにとまる露を模したもの。
6月の上生菓子
●『水無月』(みなづき)
氷の節句、夏越の祓の和菓子。
7月の上生菓子
●『星合』(ほしあい)
七夕の和菓子。
8月の上生菓子
●『鵲』(かささぎ)
旧暦の季節を好む方のために8月にも七夕の和菓子を販売。
白いういろう餡の上に、鳥と星の焼き印が水墨画のようにつけられた
9月の上生菓子
●『光琳菊』(こうりんぎく)
尾形光琳の意匠を使っている。
練り切りで、中心にのし梅を偲ばせてあり、ジャムより固めの梅ゼリーが出てくる。
11月の上生菓子
●『亥の仔餅』(いのこもち)
お餅の回りに小豆餡ときな粉をまぶした柔らかな和菓子。
12月の上生菓子
●『初霜』(はつしも)
薪につもった霜を表現した和菓子。
本体は求肥、中に黒糖の餡が入っている。焼き黄身餡で作った小枝がついている。
12月の上生菓子:立花さんの和菓子師匠作
●『星夜』
うぐいす豆の鹿の子。
三角錐の形、緑色のてっぺんには、ちかりと光る金箔。クリスマスツリーを模している。
1月の上生菓子
●『辻占』(つじうら)
円形の生地をくしゃりと二つ折りにした焼き菓子。占い紙を包んである。
1月の上生菓子:立花さんの和菓子師匠のお店
●『未開花』(みかいこう)
四角い紅白の生地を風呂敷のように折り畳んだ美しい和菓子。
中からは、寒天のようなとろみが流れだす。梅酒を練り込んだような甘酸っぱさ、蜂蜜の甘い香り。
茶箱
小説の和菓子に関する説明文だけで、どの和菓子も手に取るように想像できるよ。
想像するだけでも、おいしそう。
2作目『アンと青春』
【発売年】2016年
【文庫出版年】2018年
●文庫本で出版されています
和菓子店「みつ屋」でのアルバイトが楽しくなってきたアンちゃん
どんどん和菓子のアレコレ知識を学んでいきます。
さらには和菓子を通じて、嫁姑問題、食品の放射線量の問題、食物アレルギーについてなど、社会問題にも踏み込んでいきます。
そして、相変わらずアンちゃんを取り巻く人々のやさしさが、本からあふれ出るくらい、たっぷりです。
今回はアンちゃんだけではなく、イケメン乙女の立花さんの心の葛藤も書かれていますよ。
だれもが、それぞれの人生で悩んでいるんですね。
タイトルどおり、まさしく青春物語です。
茶箱
真面目で素直なあんちゃんは、いろんなことを教えてもらえるから知識もどんどん深まっていってる。
あんちゃんの成長も著しくて感動しちゃう。
登場する和菓子
●おまんじゅう「蓬莱山」
別名「子持饅頭」
「蓬莱山」 (ほうらいさん)とは、古代中国より伝わる不老不死の理想郷のこと。
●五色生菓子(ごしきなまがし)
石川県で古くから伝わる和菓子。
婚礼などの祝いの場で振舞われる縁起菓子である。
5つの生菓子からなり、それぞれが「日、月、海、山、里」の意味をもつ。
などなど
3作目『アンと愛情』
【発売年】2020年
【文庫出版年】2023年8月
●文庫本で出版されています
成人式を迎えたアンちゃん、とうとう大人の仲間入りです。
今回のアンちゃんは、友達との金沢旅行、成人式の着物選び、いつもとは違う仕事”催事”の参加などから、いろんなことをひとつひとつ学んでいきます。
さらに、図書館へ行って自分で積極的に学んだり、自分自身でいろいろ気づけるようになっている、前向きなアンちゃんの姿も書かれています。
が、なじんできた「みつ屋」のアルバイト生活に大異変がおこります。
アンちゃんも、「みつ屋」も、「みつ屋」の仲間たちも、ずっと同じではいられないのです。
人生は変化していくものと感じる成長物語です。
茶箱
どんどん成長して、いろんなことを知っていくアンちゃん
頭でっかちにならず、そのまま素直でキュートなアンちゃんでいてほしいよ。
登場する和菓子
バレンタインデー
●こころ(金柑にホワイトチョコを詰めたもの)
●こい(生チョコを桃山に詰めた)
●春告鳥(抹茶チョコ餡)
金沢和菓子
●巻き柿(基本は干し柿を巻いて藁で包んだもの)
●わらび餅
●瓦せんべい・玉子せんべい(季節の絵柄が砂糖で描かれている)
●亥の子餅(うりぼうを模している。イノシシは火伏の神さまの使いのため、火の安全を願う菓子)
などなど
4作目『アンと幸福』
アンと幸福
2023年10月25日発売
「みつや」にも新しい風がふきます。
アンちゃんは大好きな椿店長との別れと、新しい店長との出会いを経験します。
アンちゃんも、決心をして新しい道を開きます。
和菓子を楽しみながら、和菓子について歴史やいいつたえなどを自ずから学ぶアンちゃん。
どんどん成長していきます。
今回は和歌山のおいしい食事も楽しめます。
登場する和菓子
秋の菓子1
●芋の子(里芋をイメージした 練りきりの中に角切り里芋入り 柚子風味)
●秋月(うさぎの絵がついたかるかん 餡は黒糖風味)
●重陽(菊を模したもの はちみつ風味)
秋の菓子2
●さつまいもきんとん(白蜜で練り上げた和風のマッシュポテト 中は練乳あん)
●くりきんとん(栗と砂糖だけでつくられたもの)
●かぼちゃきんとん(かぼちゃのマッシュにお醤油の風味 中心にはみたらしたれ)
冬 バレンタイン
●鳩ちよ子(白い小鳩の形をした練りきりと四角い羊羹 小鳩の側面にはピンクのハート形羊羹が貼り付けられ、上面にはミニサイズの板チョコそっくりにつくられた寒天がながしてある)
春の和菓子
●下萌え(雪乃下から新緑がのぞく様子をそぼろで表現)
和歌山の和菓子
●柚もなか
などなど
茶箱
アンちゃんの新しい決断を応援します!
【まとめ】坂木司【和菓子のアン】シリーズ
坂木司さんの【和菓子のアン】シリーズ は、素直でみんなから愛されるアンちゃんが成長していく物語です。
そしてアンちゃんと同じくらい魅力的な「和菓子」もたっぷり味わえる、おいしい物語でもあります。
中学生くらいから十分に読めるシリーズ本です
茶箱
和菓子好きな人にはもちろん、何よりも、ふだん和菓子に馴染みのない人に読んでみてほしい
和菓子の魅力にビックリするはずです