『ファンタジーとSF・スチームパンクの世界』
スチームパンクって何?、ロックバンドのひとつかしら?と思っていませんか?
意外に不思議で楽しい、あなたの知らないスチームパンクの世界がわかる本を紹介しますね。
スチームパンクとは
SF(サイエンス・フィクション)の一変種
20世紀末から現れた新しい言葉、1980年代から1990年代初めに人気を博したもの。
産業革命を背景として蒸気機関が広く使われている設定で、イギリスのヴィクトリア朝やエドワード朝の雰囲気がベースとなっている世界観である。
そのレトロな世界観の中に未来感あふれるSFやファンタジーの要素を組み込み、レトロフューチャーな時代錯誤的テクノロジーまたは未来的技術革新が登場する。
(参考:Wikipedia)
レトロと未来が混合するスチームパンクは現在も人気がありファンタジー・アニメの世界にも通じています
ディズニー:『パイレーツカリビアン』『海底二万里』など
宮崎駿さんのジブリ作品:『ハウルの動く城』など
スチームパンク的な挿絵画家
アルベール・ロビタ(フランス/1848-1926)
代表作『20世紀』著・挿絵画家
1883年の社会から1952年をのぞくというストーリー
作品の中ではさまざまな新発明が登場しているのだが、発明品が存在している社会はベル・エポック19世紀末のパリ。
例えば空中で回転してパリを360度見られる未来の家が描かれているが、建物自体はおとぎ話のような家で女性はオールドファッションのままという、おもしろい設定の作品になっています。
ジュール・ヴェルヌ(フランス/1828-1905)
代表作『海底二万里』著
深海に出没する怪物はネモ船長の潜水艦だったという不思議なストーリー
スチームパンクに似ているファンタジー
子ども向けファンタジーによって迷信とされていた妖精、魔法使いが想像力の文学の中に登場するようになります。
ファンタジーの不思議な世界観はスチームパンクと似ています。
『不思議な国のアリス』
『ピーターパン』
『オズの魔法使い』
『ピノキオ』
『ガリヴァー旅行記』
といったファンタジー文学作品の挿絵は、かわいくて不思議でおもしろい世界が広がっています。
スチームパンクが生まれたヴィクトリア朝時代の社会
産業革命により19世紀になるとガス灯や電灯によって都市の夜が見えるようになると、ヴィクトリア朝にアンダーワールド生まれます。
夜でも明るさを手に入れたヴィクトリア朝社会は、ダークな世界観のスチームパンクをも生み出します。
オスカー・ワイルド(著)/ オーブリー・ビアズリー(挿絵)『サロメ』
エドガー・アラン・ポー 推理・探偵小説
コナン・ドイル『シャーロック』シリーズ
アガサ・クリスティーのミステリー
『フランケンシュタイン』
『ジキル博士とハイド氏』
『吸血鬼ドラキュラ』
『オペラ座の怪人』
どこか怖い挿絵も見ごたえたっぷりです。
夜が明るくなったロンドンでは犯罪が増加。
その中でエンターテイメント的な犯罪「切り裂きジャック事件」や、都市伝説「スウィーニー・トッド」も雑誌や新聞で挿絵が描かれています。
まとめ
茶箱
「不思議でかわいい、ちょっと怖いスチームパンクの世界だったよ」
いかがでしたか?
スチームパンクの世界観を感じてもらえましたか?
スチームパンクは学校の美術の授業で習うような王道アートではないのですがワクワク感がまんさいの世界が広がっています。
『ファンタジーとSF・スチームパンクの世界』ではそんなスチームパンクの挿絵がたくさん楽しめますよ。