著者:スージー・ホッジ (著), 小林 美幸 (翻訳)
出版社: 河出書房新社
発売日 : 2017/9
オールカラー
芸術の秋には子どもとアート鑑賞に行ってみようと考えているパパやママいますか?
欧米ではアートを学ぶことは大事な教養のひとつと考えられていて、イギリスウィリアム王子とキャサリン妃は、ともに美術史を学んでいたスコットランドのセントアンドルーズ大学で出会ったといいます。
小さなころからアートに親しんでおくことはエリートへの第一歩にもなるといいます。
「あ~、でも親の自分すらアートに詳しくないのに子どもだってアートに興味ないだろ」「アートってなんだかよくわからないしな。」「いろんなこと聞かれても困るしな」と夫婦でふ~~と大きなため息をついたパパとママにぜひ読んでほしい本を発見しました。
『美術ってなあに?』
子ども向けの本ですが、アート初心者の大人が読んでも十分に役立つ内容になっています。
絵画の疑問に対して、ひとつひとつ実際の作品を例に出して疑問に答えてくれます。
本にはたくさんの作品(絵画・彫刻など)が登場します。
紹介されている作品の多くは教科書やアート本に載っているような名画ばかりなので、アートに素人の人でも見たことのある作品も多くあるはずですよ。
紹介されている作品は多岐にわたっていて、西暦150年ごろに描かれた「岩窟壁画」から今話題の画家バンクシーといった現代アートまでがそろっています。
西洋画がほとんどで日本画は数点のみ。日本人で登場するのは草間彌生さんと、葛飾北斎のみです。
不思議な作品や謎がたっぷりな現代アートの紹介が多いことも、この本の特徴です。
なんだかよくわからない画家代表のピカソの作品も出てきます。
☝《男と女》パブロ・ピカソ 国立西洋美術館所蔵(本に掲載はありません)
巻末には美術用語集、画家索引、本で紹介されている作品の一覧があり
原書はイギリスで刊行され、すでに15カ国語で翻訳されている世界的ベストセラーになっています。
アートは世界共通の話題ですからね。
やっぱり謎だよね
子どもだけでなく大人も、だれもが疑問に思っている作品の謎を教えてくれます。
「なんで裸の人が多いの?」
「この絵、完成しているの?」
「これはいったい何?なんでこんなものを描いたの?」
「なんだかぼやけているよ、この絵」
聞きたいけれど聞けなかった名画の謎、特に有名な画家の作品や名画と言われる作品にたいして”つっこむ”のは難しいですよね。
大人になっていまさら聞きづらいな、自分だけがわからないのかな?と思っていたアートへの疑問が本にはたくさんでてきます。
ごくごく当たり前の質問に「やっぱりみんな、わからなかったんだ~。」と笑えてくるほど。
でもこの本でしっかりと疑問は解決されます。
秋の展覧会シーズン前に
秋にはたくさんの展覧会が開催されます。
この本『美術ってなあに?』を読んだら実践をかねて子どもと展覧会に足を運んでみたくなるはずです。
2019年秋、東京上野公園にある西洋美術館、上野の森美術館、東京都立美術館には西洋絵画の名作が来日していますよ。
ぜひ本を読んで知った知識をアピールして家族で美術館巡りを楽しんでくださいね。
まとめ
茶箱
「アートに詳しいかっこいいパパ・ママになろう!」
『美術ってなあに?』いかがでしたか?
『美術ってなあに?』を読むと、今まで聞きづらかった、わからなかった謎が少しづつ解けいきます。
子どもとのアート鑑賞の前に読んで「アートに詳しいパパ・ママ」として子どもから尊敬されましょう。