2021年1月23日更新
子どもに知ってほしい!
安野光雅さんの可愛い絵で、数の不思議さがわかる本を紹介するよ
”あっちにひとり増えるとこっちはひとり減って”
数っておもしろい
『10人のゆかいなひっこし』
【著者】安野光雅
【出版社】童話屋
子どものころバスに乗っている人の数を数えて遊んだことありますか?
算数が苦手だった私に、少しでも算数に興味を持たせようと母が教えてくれた遊びなんですが。
バスに乗り最初にバスの乗客数を数えておいてそこから、乗客が乗り降りするたびに人数を足して引いてバスの乗客を数えるという遊びを楽しんでいました。
まあ、途中で間違ってしまうこともありましたが。
教科書を見ながらドリルで練習する足し算・引き算よりもずっと楽しかったことを覚えています。
安野光雅さんの描く『10人のゆかいなひっこし』はバスの乗客人数数えに似ています。
家にいた10人の子どもたちが、ページをめくるたびに一人二人いなくなってしまいます。
茶箱
あれ?
みんなどこへいっちゃったの?と思っていると
あれあれ?
もう一つの新しい家にはどんどん人が増えているみたい
単純な引っ越しなのにとっても不思議な感覚になれるの
大人でも不思議な感覚になれるのよ
大人も子どもも読むたびに「なにか新しい発見があるのでは?」と思わせる、ワクワクする絵本です。
安野光雅さんの絵が素敵
かわいらしいあたたかなタッチで描かれた子どもたちや、部屋の家具や子どもたちの持ち物まで、アパートの細かな部分を描く安野さんの絵がふんだんに楽しめます。
さらによく絵をみると、人だけではなく、家具の移動も細かく描かれています。
さすが安野さん、完璧です。
茶箱
子どもだましの絵本ではないのよ
家の窓の部分は、ところどころ穴開きになっていて、家のなかが見えるようになっているくらい緻密な絵なの
安野さん、こだわりがすごすぎですよ!
数字の不思議さにビックリ
数の勉強といっても、絵本には“1”や“5”といった数字が描かれてはいません。
安野さんは、2+1=3ではなくて、「2人いたアパートにもう1人のお友達が加わり3人になりました」という数の感覚が身につくように考えて、この絵本を描いたのだと思います。
茶箱
ではここで問題です
『10人の引っ越し』の絵本は買うとお得でしょうか?
1冊の本を買いました
➡
本のお金を払いました
➡
安野さんの絵が楽しめました
➡
不思議な子どもたちの引っ越しが楽しめました
➡
数の勉強になりました
茶箱
たして、ひいて、たして、たして、たして
いいことの方が多い絵本だったわ
安野さんのかわいい絵を見ながら、数の不思議さがわかるの
大人も子どもも楽しめるし、とてもお得よ