2021年4月21日更新
茶箱
古代からアートとの関係の深いかわいいネコがアートの歴史を教えてくれる本を紹介します。
この本は近現代アートについて注目しているのもみどころ。なかなか知ることが難しい近現代アートをこの本でさくっと学べます。
『21匹のネコがさっくり教えるアート史』
著者:ニア・グールド (著), 上杉 隼人 (翻訳)
出版社:すばる舎
発売日 : 2019/6
オールカラー
本の内容
アートの歴史をネコが体現して教えてくれるおもしろい本です。
画家ひとりひとりではなく、アート界の重要な21の芸術運動・芸術活動(アートトピックス)について焦点を当ててアートの歴史を読み解いていきます。
ネコはどこに登場するのか?
それぞれの芸術運動の特徴・芸術要素(アートトピックス)を表現して描かれたネコが登場します。
登場する21匹のネコはそれぞれまったく異なったかわいらしさをもっていますよ。
21個のアートトピックス
”古代エジプト”からはじまって”ヤング・ブリティッシュ・アーティスト”まで21のアートトピックスを紹介しています。
1つのアートトピックスに対して4ページが使われています。
1ページ目
⇒文字での説明
2ページ目
⇒そのアートトピックスの特徴を表現したネコが描かれている
3~4ページ目
⇒アートトピックスの代表的な画家や表現方法についてイラストと文字で紹介している
”デ・スタイル”や”コブラ”といった一般的ではないアートトピックスも取り上げられていますよ。
近代・現代アートの比重が高い
アートの歴史というと印象派までの中世から1900年代前後までが主流のように書かれた本が多いのですが
この本の特徴は、近代から現代のアートトピックスを多く取り扱っていること
わりと最近のアートでは?と思われるクリムトやムンクなどが活躍した”象徴主義”は8つ目に紹介されています
その後の1905年頃の”フォービズム”から、1988年の”ヤング・ブリティッシュ・アーティスト”まで13つのアートトピックスが紹介されています。
まだまだ近代や現代アートについて書かれた本は少ないので、近代や現代アートをお手軽に学ぶのにおすすめ本です。
近代・現代アートを多く取り扱ってくれている本はとても貴重ですよね。
日本史・世界史の受験勉強のように「古代史よりも近現代史から学んだ方がいい」という同じ考え方で、アートの歴史も現代から逆に学んでみるのも「楽しい」と思わせてくれる本です。
かわいいネコ
● ”古代エジプト”のネコは黒猫で金色の装飾をつけたゴージャスなネコ
● ”ロココ”のネコはピンクと水色のマカロンのようなパステルカラーを使ったかわいらしいネコ
● ”点描画法”のネコはもちろん点々で描かれたネコ
など、アートトピックスごとに特徴的なかわいいネコが描かれています。
かわいいネコを通してそれぞれのアートトピックスをわかりやすく知ることができます。さらにアートの一連の歴史を学べるのがうれしいですね。
茶箱
「近現代アートも知っておきたいな」
『21匹のネコがさっくり教えるアート史』は、かわいいネコを通してアートの歴史を学べる本です。
さらにこの本で重要視されている近現代アートを学ぶことで自分のなかで新しいアートの見方が生まれるかもしれませんよ。