東京大学といえば日本の頭脳ともいえる日本最高峰の大学。
ここ数年テレビのクイズ番組やバラエティでも東大生が出演する番組は軒並み人気が高いという現象が続いています。
テレビで見る東大生の知識の深さや、他の芸能人とのコミュニケーション能力、自分自身をアピールする方法など、20歳前後の東大生の知識や能力に驚かされませんか?
あれほどの知識・能力をもつ東大生はどんな本を読んでいるのかという疑問に答えてくれる本を今回は紹介します。
この本で今現在の東大生の読書ライフが今明らかになりますよ。
『東大生の本の「使い方」―「考える武器」としての読書』
著者:重松 理恵 (著)
出版社:三笠書房
発売日 : 2018/12
著者の重松さんは元東大生協書籍部主任さん。
東大生協の書店員として現場で直に東大生の読書ライフを見てきた人です。
●第1章
東大生が実際にやっている本の「選び方」「読み方」などを紹介
●第2・3章
実際の東大生協書籍部のデータをもとに東大生が買った本をランキング別に紹介
●第4章
東大出身の著名人の本との付き合い方 あの養老孟司氏も登場
東大生はおやつを買うように本を買う
著者の重松さんは、本の中で「東大生は“おやつを買うように本を買う”」といいます。
さらに「彼らは何冊もの本をまとめ買いしていくので、読書は日常に溶け込んでいる当たり前のこと」ともいっています。
読書離れがすすんでいるという昨今の学生ライフと比べると、東大生と本とのつながりは深そう。東大生の読書ライフはかなり充実しているといえます。
売れる本の特徴とは
東大生協で人気のある本を見てみると、
・自分に満足していないからスキルアップのための本
・タイトルにスタンフォード、ハーバード、googleなどの言葉が入っている世界を見据えた本
・東大の先生が書いた本
・東大生同士の口コミで話題になる本
といった特徴があるようです。
東大生が実際に読んでいる本ランキング
===ランキングに関して===
・本郷キャンパスにある生協本郷書籍部の売上データが元になっている。(本郷キャンパスは文系・理系を問わずほとんどの学部が置かれている)
・2010年4月~2017年3月までのデータ。
・ランキングは最も売れた年の冊数順になっている
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紹介されているのは6ジャンル
ジャンルごとにランク20位までの本が掲載されていて、そのうちジャンルごと数冊がなぜ東大生に人気なのか、その本を東大生はどのようにして読みこんでいるのかが詳しく書かれています。
①世界で活躍するための本
②スキルアップをするための本
③最新のトレンドを追うための本
④幅広い教養を身につけるための本
⑤東大生が読んでいる「東大本」
⑥東大生が読んでいる新書
データが2010年からスタートしているので、ちょっと懐かしい当時話題になった本が多くランクインしています。
東大生ではない私も読んだことのある本がありました。年齢差はあるものの、東大生と同じ本を読んでいると思うとちょっとうれしいですね。
★世界で活躍するための本のランク1位
「これからの「正義」の話をしよう」
★東大生が読んでいる「東大本」のランク3位
『歴史が面白くなる 東大のディープな世界史』
★東大生が読んでいる新書のランク1位
『武器としての決断思考』
話題の元東大生の読書生活が明らかに
第4章では元東大生の読書ライフが紹介されていて、クイズ番組でおなじみ元東大生の井沢拓司さんや水上颯さん、コメンテーターとしておなじみ山口真由さん、そして東京大学名誉教授の養老孟司氏も登場します。
人気者の彼らや、大御所名誉教授の日常や性格が読書ライフを通して見えてきますよ。
茶箱
「東大生と同じ本を読んでみようかな」
東大生に憧れる学生さんも東大に縁のなかった人も、この本『東大生の本の「使い方」』から東大生と最も身近な書店員さんの目でみた日本最高学府の東大生が東大生の読書ライフ、実際のデータから導き出された東大生の読書ライフをぜひのぞいてみてくださいね。
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