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【江國香織作品の世界観】江國作品を生み出すアート&絵本がわかる!江國ファンへおすすめ本2冊

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f:id:pooh70inu:20190224171712j:plain2021年4月18日更新

 

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 茶箱

江國香織さんの書く小説の雰囲気、江國ワールドが好きな人多いですよね。

 

江國さんの小説を読むたびに、こんな素敵な江國ワールドをえがく江國香織さん自身をつくりだすもの、江國さんの好きなものって何なのかな?と知りたくなります。

 

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その謎を解いてくれる江國香織さんの本を2冊紹介します。

 

 

江國香織作品の世界観がわかる本2冊

 

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【江國香織作品の世界観】江國作品を生み出すアート&絵本がわかる本2冊を紹介します。

『絵本を抱えて部屋のすみへ』

 

絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)

 

江國さんが選んだ絵本35冊が紹介されています。

 

あとがきに「好きな絵本を棚卸しのようにして取り上げてみた」と書いているので、これら35冊は江國さんが好きな絵本たちになりますね。

 

かわいい絵本もあれば、大人向きの絵本も

日本の絵本もあれば、海外絵本も

動物が主人公の絵本もあれば、民話の絵本も

あらゆる種類の江國さんの好きな絵本が大集合しています。

 

江國香織さんの作品が好きな人ならぜひとも読んでおきたい絵本エッセイです。

 

江國さんが子どもの頃出会った絵本だけでなく、大人になってから出会った絵本も出てきます。

この絵本たちが江國さん自身を作りあげてきたことがわかります。

 

本書ではピックアップした絵本のあらすじを紹介するというよりも、江國さん自身が絵本を読んだ感想を語ったり、その絵本に対する思い出を語られたり、絵本への自分の思いを語ったりします。

その絵本の好きな場面(好きなページまで書かれたものすらあり)も書かれています。

 

雑誌などで見る江國さんの写真や対談文章などを読むと落ち着いたおっとりしたイメージのある江國さんなんですが、この本で好きな絵本を語る江國さんの文章はとても情熱的。

文章からは江國さんがこれらの絵本をとっても好きなこと、愛していることを感じます。

 

巻末には五味太郎さんとの対談、山本容子さんとの対談があります。この2つの対談も江國さんを知るうえで読みごたえたっぷり、読み逃しのないようにしてくださいね。

 

本の中で絵本はすべてカラーで掲載、紹介絵本一覧も巻末についています。

・全国絵本・児童書専門店リスト

・作者索引(名前・生没年・出身地)

・書名索引(書名・原書名・作者/訳者・版元)

 

絵本好きさんも江國香織さん好きも楽しめる本ですよ。

 

『日のあたる白い壁』

日のあたる白い壁 (集英社文庫)

 

本のタイトルからだとこの本がアート本とわからないですよね。

 

一見、表紙に描かれた少女が江國さんの描く小説に出てきそうな、まったりした少女なのでこの少女が主人公の小説かな?と思ってしまいますよね。

*表紙の作品は児島虎次郎《睡れる幼きモデル》という作品

 

「美術館に行くのが好き」という江國さんが選んだ23点の絵画作品が紹介されています。

 

カラヴァッジョ、エル・グレゴをのぞけば、1800年代後半から1900年代に活躍した画家の作品が掲載されています。

 

作品は、日本画もあり海外作品もあり 、宗教画、風景画、人物画、静物画もあり。

江國さんのもつ絵画への幅広い興味がわかります。

 

作品に添えられた江國さんの文章では、作品を描いた画家についても触れられているので、その絵に対して表面上何が描かれているのかだけでなく、その絵の内側も読み取れるようになっています。

 

さらに江國さんのその作品に対する感情や、思い出、どうしてその作品が好きなのかなどが丁寧に書かれています。

 

なので、この1冊で本に登場する画家についても、作品についても、江國さん自身をも知ることができますよ。

 

まず江國さんの文章から始まって、文章の途中か最後に作品がカラーで紹介されます。

なので、江國さんの文章から作品を見る前に「どんな作品なのか」を想像することができるようになっています。

 

想像と作品がまったく違うこともあれば、「あ~やっぱりこんな感じか」とおもわず納得したりすることもあり楽しいですよ。

 

アートに詳しくない人でもわかりやすい江國節の文章で、江國さんの発する作品に対する第一声が江國さんらしいのも、この本の魅力。

 

例えば、小倉遊亀《家族》の作品紹介の第一声は「みて!」だし。

 

ゴーギャンの描いた《オレンジのある静物》は「こんなにおいしそうなオレンジの絵はみたことがない」と始まります。

 

江國さんの言葉の表現で、どんな作品なのかワクワクしてしまいますよ。

 

『日のあたる白い壁』は、江國さんの書く文章を読みながらアート作品を鑑賞できる贅沢なアート本です。

 

本の最後では江國さんが好きな画家バルテュスに会いに行き対談をしています。

 

バルテュスは数年前に日本でも大型展覧会が開かれた画家ですので知っている人も多いかと思います。この本が描かれた当時はまだご存命中だったのですね。

 

好きな作品を描く画家本人に会えるなんて夢のよう

うらやましいですぞ、江國さん。

 

アート作品はどの作品もカラーで見られますし、巻末には掲載画家プロフィールもついています。

 

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 茶箱

江國香織さんの小説が好きな人ならぜひ読んでほしい2冊です。

あの素敵な江國ワールドをえがく江國さんが好きなアート・絵本を知ることができますよ。