現状から抜け出したいあなたへ 学校、家族、仕事に縛られるな 映画「シング・ストリート 未来へのうた」の感想

 タイトル:「シング・ストリート 未来へのうた」

 採点(お気に入り度)

40点(50点満点中)

感想

ジョン・カーニー監督の半自伝的な映画だそうです。

舞台は1985年のアイルランドの田舎町ダブリン。

14歳の少年コナーは家庭が貧しくなり、お金のかからない、こども同士のけんか・暴力と教師の横暴が当たり前の学校へ転校しなければならなくなります。しかも、家庭も両親が不仲になりつらい状況になってしまいます。

私も学生時代に、日本の不況を体験しています。ここまで不幸にはならなかったけれど、お金が人の心をこんなにもギスギスさせてしまうことがあるんだな~と思ったことはあります。

お金では大事なものは買えないというけれども、お金が家族や人生をつらい状況へ追いやってしまうことがあるのも確かです。

映画では、この転校がきっかけで?この少年の恋と好きな音楽を通じた友情、青春が始まります。もしかしたら、貧しくならず、転校もせず、家庭不和もなくとも青春は始まったかもしれませんが・・・、そこは誰にもわかりません。人生ですから。

音楽を通して、少年の心が強くなっていくのが清々しい気持ちになってきます。見た目もどんどん垢ぬけていきますし。成長ってすごいです。

もし、この映画をもっと若い時に見たら違う感想をもっていたのだろうと思う自分が、年をとったようで悲しくもあります。

最後に気になったのは、この映画は、少年と少女の恋愛物語として見るのか?ということでした。

二人は恋愛関係ではなくて、二人は夢を追いかける同士なんではないかと思います。そして、映画の結末のあとは、二人の結末はカップルとしてはハッピーエンドではないと思います。二人の人生は、それぞれだからです。二人には、夢を追いかける人生でハッピーエンドを迎えてほしいと感じます。

ちなみに、私は少年のお兄さんがお気に入りです。

見た目は、ちょっとだらしなさそうな男なんだけれども、実は家族想いの優しい気持ちがあふれた男なんです。

少年だけでなく、映画に出てくるみんなが(大人もこどもたちも)いろいろな人生と戦っているということに気づけます。勇気がでてくる映画でした。

イマイチ気になったのが、1980年代のファッションとメイクです。どうも、バンド衣装もマドンナの女の子も”ださい”気がしてしまうのです。

気になったフレーズ

夢がやぶれた少女が「そこで(ハンバーガショップ)働いても幻滅しない?」と少年に対して言ったあとの少年のセリフ

「君が幸せなら」

15歳の少年のセリフとは思えない!!

少年は、自分に対してもこの気持ちをもっているのではないかなとも感じます。

結局は自分がいいなら他の人がどんなふうに思うかは関係ないんですよね。私は、中年になって理解できたことを、15歳の少年はわかっているんです。

おススメしたい人・おススメシチュエーション

☑春休み中の学生さんへ。

☑なんだかモヤモヤした学生時代を懐かしみたい方へ。

茶箱のおススメポイント

①自分の未来をすすむためのきっかけとは。

②家族は自分の人生ではない人生の一部だと割り切れるか。(もちろん愛情はある)

③学校という空間がすべてではない。

基本情報

制作年:2015年

制作国:アイルランド・イギリス・アメリカ合作

原題:Sing Street