おすすめ本 「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織の感想

タイトル:「なかなか暮れない夏の夕暮れ」

作者:江國香織

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

 

気になるフレーズ:「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織

本よりはましだ。渚は自分にそう言い聞かせる。そして自分でも画面に目を据えて、おなじものを観ようとする。(中略)

どの芸能人のどの発言に笑ったのかがわかるので、そばで本を読まれるよりは、やはりずっとやすらかだった。

主人公の稔さんの元妻である渚さんが、今の若い旦那さま藤田くんがテレビばかり見ていることに対して思うセリフ。

本ばかり読んでいた前の旦那さま稔さんと比べています。

 

「そうそう!」と共感。

テレビだと何を見ているかわかるので、なんとなくその場の空気を共有できているのですが・・・・・・。

ポータブルゲーム機でゲームをされたり、本を読まれると一緒にいても一人ぼっちな気分になるんですよね~。

それにしても、こうして本文を写してみると江國さんの日本語の気持ちよさや、ちょっとしたニュアンスに気づかされます。

「画面を観る」決して「画面を見る」ではないんですよね。

採点(お気に入り度):「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織

43点(50点満点中)

おすすめポイント:「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織

①脇役の大竹さんの若い奥さんへのストーカ?ぶり。

②波十(はと)ちゃん。名前かわいすぎる。

③うらやましい?主人公の稔の生き方。

感想・まとめ:「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織

大好きな江國香織さん、久しぶりの長編小説です。

読み終わってしまうのがさみしくて?昼寝しながら、ボソボソ読んでました。

登場人物の人数はけっこういて、なんだかんだと絡みあっているのですが、だれもが幸せなような、夢の世界を生きているような気がしてしまします。

なんとなくどの登場人物も、現実味がないような・・・。

 

なんで、途中途中に挟まれる主人公の稔が読んでいるロシアの小説の内容の方が、現実なんだろうか?という感覚にも陥ってしまいます。

実はロシアの小説の方が、波乱万丈でおもしろいのです(笑)

 

私のお気に入り登場人物は、主人公である稔の友達の淳子さん(じゅんじゅん)と大竹さんがです。

二人とも、大人であって大人ではない子どもぽい感情をもっていて、彼らに対して「わかるけれどね~」と同情したり、共感したりしてしまいました。

 

この物語の先として、淳子さんと稔さんの奇妙な夫婦も見てみたいけれど、やっぱり渚さん(ママ)と稔さん(パパ)と波十ちゃんの家族を復活させてあげたいです。

あ~、でも渚さんと藤田君にも子どもができるのか・・・。

う~ん、なかなかうまくいかないですね。人生。

 

小説の雰囲気は、同じく江國香織さんの作品「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木」に、少し似てるかな~と思います。

こちらも、のんびりと江國ワールドにひきこまれます。

おすすめです。

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫)

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫)

 

おすすめしたい人:「なかなか暮れない夏の夕暮れ」江國香織

☑マイペースで生きていきたい人へ。

☑のんびり、いつでも昼寝しながら読みたい人へ。